【JAPAN最新号】サザンオールスターズ、桑田佳祐が「音楽」と「言葉」に込めた想い──『THANK YOU SO MUCH』全曲徹底レビュー
2025.03.31 12:00
遂に届けられた、サザンオールスターズ通算16作目にして10年ぶりのオリジナルアルバム『THANK YOU SO MUCH』。本誌3月号では表紙巻頭の史上最速インタビューを行ったが、そこでの桑田佳祐の語り口ともシンクロするように、『THANK YOU SO MUCH』は極めて軽やかで風通しの良い、ややもするとサザン史上最もキャッチーなのではないかというアルバムである。厳密に言えば、テクニカルで深みのある曲調や、奥ゆかしい筆致の歌詞も含まれてはいるのだが、デビュー47年目のバンドがまたひとつ殻を脱ぎ捨てたかのように、延々と繰り返されてきた研究と構築と洗練の先で、新しいレベルのキャッチーさに到達してしまっているのである。先のインタビュー内での桑田の言葉を一言だけ引用すると「ぽとーんって紙に垂らしたものがうまく広がったっていうかね」という具合なのだが、実際にアルバムを聴くとそのイメージが理解できる。力みも迷いもなくぽとーんと垂らしたものが表現として確かな像を結ぶのは、とんでもない達人にしか成し得ない所業だ。そこで今回は、『THANK YOU SO MUCH』収録曲の、主に歌詞に焦点を当てた全曲レビューをお届けしたい。誰の耳にもするりと滑り込み、心躍らせる楽曲たち。そこで歌詞として紡がれた言葉たちには、どれだけの思いと技巧が込められているのか。あなたも一緒に読み解いていただければ幸いだ。(以下、本誌記事に続く)