現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』6月号にMrs. GREEN APPLEが登場!昔は「なるようにする!」とか「思い描いたように進ませる!」みたいな強さで舵を切ってきたけど、今、《ケセラセラ》って心の底から歌えるようになったのは、たぶん、すごい変化
今こそ歌う、高らかな宣誓“ケセラセラ”。
10周年のミセスは優しく、しなやかで強い!
インタビュー=安田季那子 撮影=太田好治
昨年リリースされた“Soranji”があまりに壮大で深淵な曲だっただけに、あとに続くMrs. GREEN APPLEの新曲は一体どんなものになるのだろうと、ずっと楽しみにしていた。そして届けられた“ケセラセラ”は、「ミセスらしい」とも言えるカラフルできらめく音像の中、毎日ぎゅっと奥歯を噛み締めて生きる人を抱きしめるような、あたたかな一曲。一見“Soranji”からの揺り戻しにも見えるが、根底に流れるテーマには、重なりがあるように思えてならない。それは、彼らが長年向き合い続けてきた「自分を愛して生きるには?」という切実な問いだ。次々と現れる大小さまざまなコブを、登ったり避けたり、飛び越えたりしながら日々を生き抜くコツは、少しでいいから自分を受け入れてあげること、愛してあげることだろう。その手助けをしてくれるのが“ケセラセラ”という曲なのだ。「なるようになる」――悲観と楽観のちょうど真ん中のようなその場所から聴く人の背中を押すミセスの姿は、今までになく大人で優しい。アルバム、ツアー、そしてドームへと駆け抜ける3人の現在地に触れた。(安田季那子)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年6月号より抜粋)
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