【科学でロック】スミスのファンは神経質で、ビョークのファンはオープンな性格?

【科学でロック】スミスのファンは神経質で、ビョークのファンはオープンな性格?

Facebookでザ・スミスに「いいね」を付けているユーザーは「神経質」で、ビョークトム・ウェイツに「いいね」を付けているユーザーは新しい体験に対して「よりオープン」な性格だという研究が明らかになっている。

「The New York Times」によると、これは米スタンフォード大学と英ケンブリッジ大学の共同研究から導き出されたもので、「myPersonality」というFacebookアプリを通じてデータを集めて分析したものなのだという。

このアプリはスタンフォード大学とケンブリッジ大学の心理科学研究センターで開発したもので、100問のアンケートにユーザーが答えることで、その人物のオープンさ、注意深さ、外向性、人当たりのよさ、神経質さを計ることができるという。

さらにこのアプリに答えた7万のユーザーのFacebookのプロフィールデータも入手できたため、アンケートで判明した性格と、Facebookで「いいね」を付けているものの相関関係を分析。そこからさらに、Facebookにおける「いいね」からその人の性格を類推していく判定モデルを作り上げていったのだという。


こうした指標から、例えば映画『ファイト・クラブ』を「いいね」しているユーザーは『アメリカン・アイドル』を「いいね」しているユーザーと比べて、新しい体験に対してよりオープンな性格だ、といったことが計れるようになったのだとか。

このモデルによると、最もオープンな性格の人が「いいね」しているアーティストや項目には、トム・ウェイツ、サルヴァドール・ダリ、ビョーク、映画『時計じかけのオレンジ』、作文(趣味)などが挙げられているのに対して、最もオープンではない性格の人は元ガールズ・アラウドのシェリル・コール、MTVのテレビ番組『ザ・ヒルズ』、カントリー・アーティストのルーク・ブライアンやジェイソン・アルディーンを「いいね」していたという。


その一方で最も注意深い性格の人の「いいね」の項目には、ジョギング、旅行、料理、ハイキングなどの趣味が占める一方で、最も注意深くない性格の人はブリング・ミー・ザ・ホライズンエスケイプ・ザ・フェイトなどのロック・バンドや、ゲームの「マインクラフト」、あるいはいじめや過食症など10代の悩みをテーマにしたテレビ・ドラマ『スキンズ』やテレビ・アニメの『アドベンチャー・タイム』を「いいね」していたという。

さらに最も外向的な性格の人では、グッチ・メインやワカ・フロッカ・フレイムなどのラッパーやファッション・ブランドのマイケル・コースなどを「いいね」としている一方で、最も内向的な性格の人は、日本のアニメや日本のマンガ、テレビ・ゲームやイラストなどの趣味、さらにフィンランドのシンフォニックメタル・バンドのナイトウッシュなどに「いいね」しているという。


そして、人当たりのよさでは、最も人当たりがいい人はクリスチャン・ロック・バンドのキャスティング・クラウンズやカントリー・バンドのラスカル・フラッツのほか、聖書や神様に「いいね」をしていたのに対して、人当たりのよくない人たちはマリリン・マンソンプラシーボ、ラムシュタイン、ジューダス・プリーストなどを「いいね」しているという。

一方で最も神経質な人の「いいね」にはプラシーボ、エスケイプ・ザ・フェイト、ブリング・ミー・ザ・ホライズン、マリリン・マンソン、ザ・スミスが挙げられているのに対して、最も神経質ではない人の「いいね」にはESPNや「SportsCenter」などのスポーツ放送やスポーツ・ニュース番組、NBAチームのマイアミ・ヒート、あるいはサッカーなどが挙げられていたという。


なお、この2015年の研究に注目した選挙コンサルテインング会社のケンブリッジ・アナリティカ社はスタンフォードとケンブリッジ大学側にこの研究アプリの使用を持ちかけたものの大学側から拒否され、類似アプリを開発。独自にFacebookのユーザーの解析を行ったという。

その後、ケンブリッジ・アナリティカ社はトランプ大統領の選挙選やイギリスのEU脱退に可否を決める国民投票の際にトランプ陣営などのコンサルタントを務めたというが、Facebookのユーザーの許可や認可なしに不正にデータを集めていたことが発覚。この話題は現在大きく報道され、数々の疑惑を呼んでいる。
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