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こういう、想像すら及ばない超大型コラボ曲を生み出してしまうことこそが、今のMILLENNIUM PARADEのありのままの実力ということなのだろう。レゲトン/ラテントラップシーンを牽引するスーパースター=ラウ・アレハンドロ、そしてデュア・リパやバッド・バニーらの作品への貢献でも知られる大物プロデューサー=タイニー。作曲段階からがっつりと共作しているだけあって、タイニーらしいレトロフューチャー感覚が仄かに香るのもニヤリとさせられるが、ウェットな情感をはらんだ現代的レゲトンとしてしっかり纏め上げられているし、フックが効いた端正なポップチューンとしての完成度はすこぶる高い。エクスペリメンタルな作風が目立っていたミレパではあるが、至高のポップを目指す豪華コラボのバランス感覚もまた、ひとつの大きな実験と言えるだろう。先頃の「Coke STUDIOライブ 2024」では、来日したラウのステージにゲストとして常田が参加し“KIZAO”をライブ初披露。目撃した人が羨ましいばかりである。(小池宏和)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年12月号より)
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