ニール・ヤングとウィリー・ネルソン、石油パイプライン建設反対ライヴを9月に決行
2014.08.21 12:32
ニール・ヤングとウィリー・ネルソンのロックとカントリーの重鎮二人はキーストーン・パイプラインというカナダの油田からメキシコ湾まで石油のパイプラインを貫通させるプロジェクトに反対するライヴ・イヴェントを行う。
イヴェントは「ハーヴェスト・フォー・ホープ(希望の収穫)」として、パイプラインが通過する候補地の一つネブラスカ州のニーリーで9月27日に行われるが、収益はすべてパイプライン建設反対のために活動している各団体に寄付されるという。
このパイプラインはアメリカ先住民保護地区を通るため、敷設されれば歴史的な先住民占有地が荒らされることになる。それだけでなく、パイプラインのコースがアメリカの穀倉地帯を通る予定にもなっているため、一帯の地下水が汚染される可能性もあってこれが大きな懸念を呼んでいる。パイプライン周辺で農業を営む住民の一部にはパイプライン建設側の土地買収を拒んでいる者もいて、今回ニーリーでイヴェントの会場となる敷地を提供するのもそんな農家の一つだという。イヴェントに向けて活動団体の一つ、ボールド・ネブラスカ代表のジェイン・クリーブは次のように語ったとローリング・ストーン誌が伝えている。
「(建設計画を進めている)トランスカナダ社に対して立ち上がっている農家の人たち、牧場主の人たち、先住民の人たちはわたしの目にはロック・スターのように雄々しく目に映ります。今回はわたしたちの水と生活を脅かす危険のあるパイプライン建設に対して、ニール・ヤングとウィリー・ネルソンという、音楽界では伝説的な人たちがわたしたちと一緒に立ち上がってくれるという光栄に与かることになりました。わたしたちとしてはオバマ大統領も石油メジャーに対して立ち上がってくれることを願っています」
パイプライン建設については最終的にオバマ大統領の直接の認可が必要となるが、現在ネブラスカ州ではこの建設について州最高裁で争われていて(州高裁では建設を却下)、大統領は州最高裁の結果を待ってから動くものとみられている。
ニールはカナダ側でもこのパイプライン反対に動いていて、パイプラインの供給地となるカナダのアルバータ州での油砂開発のせいでカナダの先住民占有地域での環境破壊が進んでいることを訴えている。