素晴しいライヴだった!テナーのライヴが凄いのは今さら言うまでもないが、巨大な会場のどこにいても、メロディとビートが終わりなく降り注ぐとんでもない至福の空間だった。新しい音像と物語を提示したニュー・アルバム『リニア』。その『LINEAR MOTOR CITY TOUR』最終日が、バンド初となる幕張メッセである。
新作について「ライヴをやってみるまでわからない」とメンバーが語っていたことが、今日のライヴを観て本当によくわかった。《信じなくていいよ こんな悲しいニュースを》と静かに歌いかけるオープニング“CLARITY”。かつてなくシリアスに現実を描いたこのアルバムは、目の前にリスナーいることで初めて成立するのだ。ホリエがピアノに向かう“SIX DAY WONDER”やミラーボールの演出が眩しい“MARCH”といったアルバムの新しい世界観によって、過去の曲も生まれ変わったように聴こえる。テナーの過去と未来、バンドとリスナーとが出会うこのクロスロードで、テナーの新しい扉は大きく開いた。全28曲、2時間強、体力の限界まで激しくそして丁寧に歌い継がれた、圧巻のライヴだった。(井上貴子)
ストレイテナー @ 幕張メッセ
2007.06.30