──まったく飽きたりダレたりする時間のないライブというのを久しぶりに観た気がしました。シームレスに曲が続いて、次のブロックに移るときもみんな水を飲んだらすぐ立ち位置に戻るし、“大冒険をよろしく”から始まって、8曲目の“TREASURE!”まで、ほぼ休みなしで駆け抜けていく。初っ端からこんなフルテンションで大丈夫なのか?と思いました。飯塚 頭の3曲がすでにクライマックスのような曲の並びで、最初のリハーサルではこの3曲が終わって次のブロックに入るまでの間、厳しい、これどうしようって思ってました。でも人はやってみたらできるようになる(笑)。緒方 最初のリハではとにかくやり切るだけで精一杯。ここにストーリー性を表現するなんて無理だと思ってました。でも2、3回目のリハで「見えた」って思えたし、なんなら最初の3曲のあとのMCは全然もっと短くていいよ、もっと詰めてやっちゃおうってなっていきました。──頭3曲が最初のブロックだったと思うんですけど、私の中では8曲目までが全部ひと塊のブロックという印象でした。だからすごく引き込まれていったんですよね。緒方 大成功(笑)。──中盤の“Domestic Force!!”から“Super Sonic Loguenizer”への流れも圧巻でした。すごいライブを見せられると人は思わず笑ってしまうんですけど、ここの流れはまさにそんな感じでした。飯塚 ここの流れはあまりにしんどいので、結構本番まで不安だったんですよ。このブロックでは暗めの照明で、ステージ上でメンバーの顔もあまり見えなかったんですけど、このときは空気感で「いけてる」と勘で思いました。村上 “Domestic Force!!”と“Super Sonic〜”とそのあとの“奇跡は起きない”に関しては、ほんとにそれぞれが個々に尖っているような空気でした。もしかしたら今メンバーと目が合ったら殴り合いが始まってしまうんじゃないかくらいの緊迫感があって。それぞれがかっこよく踊るということに集中していたからこその空気感だったと思います。緒方 私はまさにここで、田淵さんからの課題「緒方は強い!」を、めちゃくちゃ意識していました。こういう心臓破りパートですべてを使い果たしてしまうと、そのあとのラストブロックでバテて、いちばん盛り上げたいところで盛り上げられないのではないかと、いつもそのあたりで調整にかかっていたんですよね。そういうところだよなっていうのを課題としてすごく感じていたからこそ、「いやできるよ。私は強い、私は強い」って、やり切りました。ここで全部出し切っても終盤もちゃんと「できたじゃん!」って、成功体験が積めたブロックでしたね。──ここがピークかと思えば、終盤がさらに怒涛のセトリで。“ロックンロール!”からの“じょいふるしあんてっ!”、そして“20xxMUEの光”。いや、本当にこの畳み掛け、尋常じゃない熱量でした。飯塚 ここもほんと、最初は「できないよー」って思ったんですけどね。“20xxMUEの光”に続くのがすごく大変で、でも「やればできる」と信じて乗り切りました。そのあとの“わたしたちのラプソディー”までの流れも大変だったし、さらにそのあと“DIALOGUE+THE MOVIE”。そこで終わるならまだわかるんだけど、そのあとに“夏の花火と君と青”が来るという。本番直前のリハから村上が壊れ始めてたよね(笑)。──壊れ始めた?(笑)村上 普段、人と会話するときとか、次は何を言おうか考えてたりするじゃないですか。でも、“20xxMUEの光”あたりから、次の歌詞が出てこなくなるくらい、先のことが考えられなくなって、本番でもだいぶ創作をしてしまった気がします。すみません(笑)。歌詞はしっかり届けないといけないと思うし、せっかく直前まで歌詞の確認してたのにと反省するところでもあるんですけど、でもそれもライブの良さかなと思えたんですよね。テンパってる人って面白いじゃないですか。そんな私を見て、ひとりでも笑顔になってくれたらいいし、振り返ってみてもまったく記憶にないんですよ、あのへんから。今までライブで経験したことがない感覚だったけど、新しい扉が開いた気がしました。最初はとにかくやり切るだけで精一杯。ここにストーリー性を表現するなんて無理だと思ったけど、2、3回目のリハで「見えた」って思えた(緒方)
──ものすごいエネルギーが会場中に充満した終盤でした。田淵 「人間を超える瞬間」というか、どこまでいくの? マジで? まだいくの? 何これ!っていうのを見せることが、今回は僕の中で大事だったので。でも、似たようなテンションのものが続くなと思われるのもよくないので、その流れに少し変化をつける役割を“わたしたちのラプソディー”に担ってほしくて。内部的な話ではあるんですけど、以前、『DIALOGUE+3』というアルバムを引っ提げたライブで、この“わたしたちのラプソディー”をしっかり見せたいと思いつつも、あまりうまくいかなかったという悔しい思いがメンバーの中にもあったと思うので、それをちゃんといいところでやってあげたいというのもあったんですよね。お客さん的にも完璧な形で“わたしたちのラプソディ”を聴くことができて、「やった!」と思う流れが作れたらいいなと。そういう狙いもありました。──アンコールではサプライズで新曲の披露もありました。村上 “むすびめさがし”という曲です。田淵 アンコールはおまけみたいなものなので、ほんとは曲を用意してなくてもいいんですけど、今回はこれだけ長いライブを観て、それでもまだ観たいとお客さんが思ってくれていることへのご褒美というか、サプライズがあってもいいかなと。──その曲も収録される4thアルバム『NOVEL+』が12月23日にリリースされることもアンコールで告知されました。アルバム制作は順調に進んでいますか?田淵 ほとんど終わっていて、あと楽器録りが終わってないものが何曲か。作り始めてから1年半くらいが経っていて、“むすびめさがし”は相当前から作っていた曲だったので、どこかで早くやりたいという気持ちもあったんですよ。──それにしても今回のライブは、DIALOGUE+の進化を明確に見せつけたものだったと思います。1年越しの「約束」を果たした今、どんな思いでいますか?緒方 私たちは特にずば抜けた才能があったりとか、天才肌みたいな人がいるわけではない、普通の女の子が8人集まったユニットなんですよね。でもライブ後にいろんな方に感想をいただいて、そんな私たちでも、これだけ頑張ったらこんなに人の心を動かせるものが作れるんだと思えて、今回めちゃめちゃ嬉しかったんです。まだ私たちのことを知らない人も、もしライブに来てくれたら「絶対に楽しませることができるはず」という自信がついたので、もっといろんな人に届けたいという思いが強くなりました。村上 DIALOGUE+のライブに来ることの価値を、もっともっとみんなに伝えたいと思いました。今の私たちが満員にできるのはこのキャパだという事実はあるんですけど、「もっといけるよ」とか、「DIALOGUE+はこれをメモリアルにするべきではない」っていう意見も嬉しかった。ライブに来てくれた父も「DIALOGUE+は動きだけでも音が感じられる」って言ってくれていて、音楽好きな人だけじゃなく、いろんな方に好きになってもらえるポテンシャルがあると思うんですよね。飯塚 自分でも気づかないうちに、私たちは強くなっていたんですよね。セットリストや構成も含めて、能動的に1時間40分、飽きないものをチームで作れるようになっていたんだなと。私たちが自覚したというより、観に来てくれた人がそう思ってくれていたということを、ライブ後のXの投稿などを見て感じました。自分たちの気づかぬ強さに気づかせてもらえました。自分でも気づかないうちに、私たちは強くなっていたんです。能動的に1時間40分、飽きないものをチームで作れるようになっていた(飯塚)
DIALOGUE+を語り尽くす、これまでのインタビューはこちら!