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ゆるやかなウォームアップかと思いきや、途中から“PROVOKE”(挑発)というタイトルがつけられたことに大いに頷く不穏でヘヴィでノイジーな音像が轟くオープニングナンバー。続く、ファニーなギターリフといたずら心を感じさせる川上洋平のボーカリゼーションが中毒性を宿す“JULIUS”で歌われているように、流行が一瞬で過去のものになる時代において、[Alexandros]は何にも揺るがされない音楽とは何か?ということを伸びやかに突き詰めた。メンバーと共にさまざまなライブに行き、多くの刺激を吸い込み、自らの本質と向き合って生まれた15曲のロックの結晶たち。完全生産限定盤にはリアレンジアルバムがついている。最近のライブではお馴染みの“真夜中(drive ver.)”をはじめ、既存曲が形を変えて収められている。[Alexandros]のライブでは毎回楽曲が新たな輝きを放ち、音楽とは生き物であるということを突きつけてくるわけだが、ここにもまた[Alexandros]の真髄が凝縮されている。(小松香里)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より)
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