『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
WurtSの音楽は、感情の解放を許してくれる。バンドサウンドとクラブミュージックの融合による高揚感、リフレインするどこか曖昧なフレーズの中毒性──胸の奥に押し殺した想いを昇華してくれる気分になる。今作ではゲストを迎えた楽曲が並び、ジャンルレスのさらなる爽快感と可能性をコンセプトから表現しているように感じる。表題曲“デジタルラブ”では星街すいせいと、デジタルの世界、その閉鎖的ながら無限の広がりも秘めた世界の愛のもどかしさと衝動を歌う。“クラッシュ feat. なとり”では《ぶちかましてよ》とふたりの声がブーストし、痛快なギターとともに切り裂いていく。3マンイベントで発表された“UPDATE feat. Deu & Ito （PEOPLE 1）, Moto（Chilli Beans.）”は、盟友同士の相性の良さと軽快なリズムが踊る。ゲストへのWurtSの愛がこもる曲からは「好きなものは好きに叫べばいい」という、つい周りの声が気になり塞ぎ込んでしまう現代に自由さを提示してくれているかのよう。とらわれる必要なんてないのだ。（成瀬諒花）（『ROCKIN'ON JAPAN』2026年1月号より）
『ROCKIN'ON JAPAN』1月号のご予約はこちら
＊書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。
