この音楽は友のように親密に語りかける

映秀。『第弐楽章 -青藍-』
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映秀。 第弐楽章 -青藍-
夜中、友人とふたりでムカつく奴の話とか好きなお笑いの話とか、下らないことを話していたらいつの間にか「この先、どうやって生きていこうか?」なんて深い話になっていて、答えは出ないまま眠くなって話は終わった。目を覚まして世界を見渡しても何も解決されていないことはたしかで、だけど昨日の夜、最後のほうに友人が言った言葉が頭の中をヒラヒラ舞っていた。それは蛍光灯の下を漂う埃みたいに光っていてきれいだった。

子供であり続ける気もないが、大人にはなれそうにもない――そんな「生」における歪で真っ当な皮膚感覚が、この映秀。の2ndアルバムには深く刻まれている。高野勲やKan Sano、小西遼(CRCK/LCKS)なども参加して作られたサウンドは多彩だが、映秀。のしなやかな歌声と詩情がアルバムに統一感とリアルな身体性を持たせている。彼の歌は、夜中の友人のように親密に語りかける。

結局、誰もが子供にも大人にもなりきれずに生きていく。それなら、本作に刻まれた痛切な弱さと悲しさを忘れたくない。忘れない――そう願うだけで越えられる夜もたしかにあるから。(天野史彬)

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