現在発売中のロッキング・オン7月号では、バックチェリーのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「常に自分に挑戦し続ける姿勢が欠かせない。何枚もアルバムを作ってきたけど、実は毎回必死なんだぜ。それを世に出せるレベルに持っていくのがどれだけ厳しいことかって話だよ。時間と労力もかかる、思うようにいかないことが山ほどある」
●今回も聴いていて活力が湧いてくるような力強いアルバムに仕上がっていますね。どの曲にもジャムセッションの中から生まれたことが伝わってくるかのような躍動と、自然な機能美が感じられます。
「そう、今回は最初から完全なロックアルバムにしようと決めていた。バラードもカバーも一切なしの、どこを切ってもロックンロールというやつにね。今みたいな感想をもらえたのも、そういう姿勢を受け止めてもらえたことの証しだと思う。いくつかミッドテンポの曲もあるにはあるけど、それ以外はガンガンにロック全開だし、そういう作品にすることが最高に楽しくもあり、挑戦でもあった。というのも、ロックンロールな曲ばかりやっていると、たまにはテンポを落として違うことをやりたい誘惑に駆られるものだろ? それでもエネルギーレベルをある一定の基準に設定にしてそれをキープするようにしていったんだ。完成した音を聴いた時には自分でも『いや、ヤバいだろ、最高に楽しいロックンロールアルバムができた!』と思ったよ」
●そんな中、やや異色で印象的だったのが“セット・イット・フリー”でした。聴いていて勝手に腰が揺れてくるかのような曲ですが、まさしくあなた方がエアロスミスから受け継いできたものが反映されているように思います。
「マジでそうだな。ミッドテンポのグルーヴだからダンスにもうってつけだし、俺たちにとっては珍しいタイプの曲でもあるから、アルバム全体の中でいい感じのアクセントとして機能すると思ったんだ。ただ、最初に聴いた瞬間からビビッときてたんたけど、どうも自分の中でしっくりこない状態が続いていてね。ところが最終ミックスとマスタリングの段階になって全曲聴き返してみた時に、この曲が際立ってたんだ。『おお、思ってた以上に使えるヤツじゃないか』と思ったね」
●それに加え、“カム・オン”にはAC/DCから受け継がれた遺伝子が……。
「(質問が終わらないうちに、満足げな笑みを浮かべて)だろ?(笑)なにしろ俺の中ではAC/DCこそ最強のハードロックバンドという位置付けにあるんだ。彼らの作品を徹底的に研究し尽くしてきた自負がある。ことごとく名作揃いだけど、AC/DCの音楽においてはある種の型が確立されていて、基本、どの曲もその方程式に則ったものになっている。ただ、そこにどんなアレンジを加えるかによって何通りもの違った魅力を発揮するようになるんだ。そのスタイルを誰よりも上手く使いこなしてるのが当のAC/DCなんだけど、俺もアルバムを作る時にはひと通り曲を見返して『よし、曲は揃った。で、今回のAC/DCはどれだ?』って確認してるくらいでね(笑)。だからある意味、常に彼らの曲を目標にしてきた。昔からそうなんだ。ただ、どれほど彼らに影響を受けていようが、それを俺の声で自分なりに歌うことで、それは紛れもなくバックチェリーの曲になる。そういう構造になっているんだ。俺はAC/DCに取り憑かれてるみたいなもんだから、この作り方はこの先もずっと変わることがないはずさ」
(以下、本誌記事へ続く)
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