現在発売中のロッキング・オン1月号では、ザ・キュアーのインタビューと最新作『Songs of A Lost World』レビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
『Songs Of A Lost World』は地球の終焉をテーマにした“Alone”に始まり、このシンガーと親しかった人たちの死についての歌が少なくとも2曲含まれている。さらに“Warsong”は、ロバートによれば「このアルバム中一番暗い歌――だけど最高のギターソロが入ってる」ものである。“ラヴキャッツ”や、1990年代スクールディスコの定番“フライデー・アイム・イン・ラヴ”とは結び付かない。この素晴らしいサウンドは、むしろ憂鬱に満ちた『ディスインテグレーション』や『ポルノグラフィ』などのアルバムに通じるだろう。みずみずしいオーケストラが失望を奏でる8曲は、変わってしまった世界における自分の位置を見極めようともがく男が生みだしたものだ。自宅の庭の上空にドローンが飛んできた時、どれほど焦ったかを描いた歌もある。「なんだかもう、落ち着かなくてね」
ロバートは何年もあれこれと新作をいじっていた。「進み始めては止まるみたいな感じだった」。彼は数週間前にアビイ・ロードで撮ったレーベル用のビデオインタビューで語り、丸々1枚ボツにしたアルバムも数枚あったと認めている。とはいえ今のザ・キュアーの人気はこれまでになく高まっているのではないだろうか。90日間にわたるツアーは130万人を超えるファンを集め、2019年のグラストンベリーで頂点に達した。スミスはバンドが40周年を迎える2018年に新作を出すつもりでいたが、このツアーが入ったためにかなわなかった。さらに続いてパンデミックに見舞われる。
「『戦争と平和』を読んだよ」。彼はロックダウン中を振り返ってにっこり笑う。「いつか読むつもりだってみんな言うから、僕も読んでみたんだ」。面白かっただろうか? 「僕にはあんまり」。実のところ彼はロックダウンでよかったと思える時もあったという。空には飛行機も鳥も飛んでいないし。だが同時に、もちろん喪失もあった。ロバートの両親は既に他界していたが、「おじもおばもみんなケアホームで亡くなった……」。彼はため息をつく。彼が新アルバムに取り組んでいる間に、彼と親しい人々が何人も世を去っていった。『Songs Of A Lost World』に、激しい心の乱れがあふれ出しているのも当然だ――それは彼自身に深く根差すものであり、そして深い感動を呼ぶ。
(以下、本誌記事へ続く)
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