フジ初登場にして初のグリーンステージのトリ、そしてスタートが1時間半遅れるというハプニングもついたフレッド・アゲインのライブ。これはもうフジロックがこれまで生んだ数々の伝説──アンダーワールド、ケミカル・ブラザーズ、ビョークetc.に続く2020年代に入っての新たな伝説のライブになったと言い切れる。 Actual Lifeのコンセプトを音にも映像にも活かしきったステージは、まず音楽として新鮮でラディカル、そしてエンタテインメントとしても素晴らしいものだった。 もはやポップミュージックにジャンルなんて無くなってしまったと言われて久しいが、バラバラになるだけではなくて、現代ポップのいろんなジャンルの本質が見事に包括されたフレッド・アゲインの解放的かつ洗練された音楽は奇跡のようだった。 最高のフジロックのヘッドライナーだった。