現在発売中のロッキング・オン1月号では、プライマル・スクリームのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「タイトルの『Come Ahead』っていうのはグラスゴーでは、誰かが喧嘩を吹っかけてきたときに使う言葉でさ。『かかってこいや!』的な意味で、戦うときに自分を奮い立たせる言葉なんだ」
●『Come Ahead』の出発点はあなたが一人で曲を書き始めたことだったそうですね。これまでのプライマルの曲作りはあなたとイネスとの共同作業でしたが、今回異なるアプローチになったのはなぜですか?
「スタジオがさ、2017年か2018年まで……1990年から2017年くらいまで常にスタジオがある環境で、それ以降なくなったんだ。だからそれまでの曲作りはアンドリューと俺が週5とか週4でスタジオに行ってやっていた。それでスタジオがなくなったから家で一人で書き始めたわけ。まあそれだけの話。特にコロナの時期はね。それで気づいたらかなりの数の歌詞と曲ができていて、それが『Come Ahead』になった。今回の工程としては歌詞から始めているんだよ。これまでのプライマル・スクリームではほとんどが音楽からだったけどね」
●あなたのデモ曲に対するイネスやデヴィッド・ホルムスの反応は? レコーディングで曲はどのように飛躍、発展していきましたか?
「まずデヴィッド・ホルムスは今作にとって非常に重要だったんだよ。俺のはデモと言ってもスマホで録音しただけの本当にプリミティブなもので、デヴィッドの方からブレイクビーツだったりリズムトラックだったり断片的な音楽が送られてきて、俺がその曲のアイデアを膨らませるっていうような作り方だったんだ。そういう感じでやっていってデヴィッドと俺である程度作ったところで、アンドリューがギターを足したりするという、これまでとは違うプロセスだったんだ。俺たちにとっては新しい作り方だったから本当に楽しかったね。ただちょっと説明が難しい」
●プライマルとしては前作『カオスモシス』から8年のインターバルがあったわけですが、あなた個人はコラボワークや自伝の執筆などソロ活動を盛んにされていました。再びプライマルに取り組むのにこれだけの時間を要したのは、機が熟するのを待っていた感じですか? それとも?
「それは本当に単純な話で、まず『カオスモシス』を2016年に出して、2017年初頭にイネスと俺、サヴェージズのジェニー・ベスとの共作が始まって、それが『Utopian Ashes』になって、完成したのが2018年の終わりだった。だから2019年にリリースしたかったけど、ジェニーのソロアルバムもあったから、じゃあ2020年まで待とうということになって、そして2020年にコロナ到来という。『Utopian Ashes』はプライマル・スクリームのアルバムになってもおかしくないくらいだったんだよ。なぜなら歌詞の9割は俺が書いてるし、メロディーも9割書いてるから。それが『カオスモシス』の3年後だからアルバム周期1回分なんだよ。2020年には自分の『ボビー・ギレスピー自伝Tenement Kid』って本を書いて、発売されたのが『Utopian Ashes』と同じく2021年で。書くのにも結構時間がかかったからね。8年と言うとものすごく長く聞こえるけど、内訳はそういう感じだよ。それに今年はサウンドトラックのアルバムも出た。『5 Hectares』っていうフランス人映画監督のエミリー・ドゥルーズに依頼されて、それをやったのが2022年で、映画の公開が2023年、サウンドトラックが今年発売になって。というわけで俺はかなり忙しくしていたんだ」
(以下、本誌記事へ続く)
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