フー・ファイターズが新ドラマーを発表&新作から新曲を3曲初パフォーマンス。1時間のストリーミングはこれから3日間観られる。

フー・ファイターズが新ドラマーを発表&新作から新曲を3曲初パフォーマンス。1時間のストリーミングはこれから3日間観られる。 - pic by CHARLES REAGAN FOR LOLLAPALOOZA 2021pic by CHARLES REAGAN FOR LOLLAPALOOZA 2021

フー・ファイターズが日曜日に”Foo Fighters : Preparing Music For Concerts”をストリーミングした。

この中で、予想されていた通り、テイラー・ホーキンスが亡くなった後のバンドのドラマーが発表された。新ドラマーは、噂通りジョッシュ・フリースとなった。
https://rockinon.com/blog/nakamura/206327

ただ、アメリカのメディアが報じるところによると、「新たなツアードラマー」とされているので、正式のメンバーと決まったわけではないようだ。
https://consequence.net/2023/05/foo-fighters-new-drummer/amp/

さらに、ストリームの中で、デイヴ・グロールが、新曲”Nothing at All”のドラムについて語る場面があったので、新作『But Here We Are』のドラムは、デイヴ・グロールが叩いているのだということも判明。

ジョッシュは、テイラー・ホーキンスの追悼ライブでも何曲かでドラムを叩いていた。

また、テイラー・ホーキンス追悼の時にも以下のコメントを発表していた。

「今回の追悼に出演することをお願いされた時に、どのドラムを使いたいか聞かれたんだ。
自分のドラムをロンドンまで空輸したいかと。だけど躊躇なく、『テイラーのドラムがそこにあるべきだから、彼が叩いていた全く同じセットアップを叩きたい。彼の”あの”エネルギーを、”あの”ステージにもたらしたいから。彼が毎晩あのドラムに汗を撒き散らしていたように、俺もあのドラムに汗を撒き散らしたい。だから何も変えないでくれ』って言ったんだ。それで、俺はスティックとダブルペダル(”Hot For Teacher”用に)だけを持って行った。ただ、クラッシュシンバルの位置が”全然”高すぎて、叩くのが難しかった。(それだけは少し下げてもらった。ファック! 彼は一体どうやって叩いてたんだ!??)。

それから714(カリフォルニア州の電話番号)のTシャツ。俺はいつもなら”代表しなきゃ!”ってタイプの男じゃないんだが、テイラーと俺は2人ともオレンジカウンティの出身で、30分くらいの距離で育ったんだ。それでミュージシャンがたくさん集まったような時(たいていは故郷から遠い場所で)、この中でオレンジカウンティ出身は俺たちだけだよな、とよくジョークを言っていた。俺たちはそういうおかしなつながりがあったんだ。それから10代の時に、『もうレコーディングにも参加しているし、ツアーもしているOC出身のもう1人の若者』って言われるのに飽き飽きしていた。だから彼に『じゃあ俺と銀行口座を交換したいか?』って聞いたんだ(LOL)。

まったく、この何もかもが最悪だ。でも、彼はこのショーを他の誰よりも好きになってくれたと思うよ❤️」

上のブログにも書いたけど、ジョシュは、長年キャリアのある優れたセッションドラマーだ。最近でも、100 gecsM83、DEVOの参加、これまでにもガンズ・アンド・ローゼズから、NINなどロック、ポップなど約300のバンドと共演してきている。

フーファイのストリーミングで、演奏された曲は以下の通り。
All My Life
Rescued
No Son of Mine
Under You
(Workin' for a Livin' 、Huey Lewis and the Newsをジャムで)
The Sky Is a Neighborhood
Nothing At All (新曲初公開)
Monkey Wrench
Aurora

新作『But Here We Are』からは3曲演奏され、中でも、”Nothing At All”はここで初めて公開された。

このストリーミングがさすがフーファイで、最初に笑いから始まったのが最高だった。
みんなが新ドラマーが誰なのかを期待している中で、
いきなりレッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミスが登場したからびっくり。えっ、まさかチャドがドラム?は無理だよね?と頭が混乱していると、スタジオの外の車が彼の車の邪魔になっているから、どかしてくれという内容だったので大笑い。

次に、トミー・リーが現れて、今度は出前を持ってきたと。

最後が一番笑ったのだけど、ダニー・ケアリーがプードルと一緒に出てきて、「プードルのトリミングしておいたから」と。
「ええ、そんなことしてくれなくて良かったのに」という返しも笑うけど
「ダニーがプードルのトリミングまでできるとは知らなかった」って(笑)。
ジョシュのインスタにプードルがたくさん出てくるので、あのプードルもジョシュの犬なのだと思う。

そう言った笑いで始めたのが思い切りフーファイらしいというか、この場を悲しいものにしないんだというファンへの思いやりも感じた。

その他、ただライブを見せるというものではなくて、リハーサル風景を見せるような内容で、途中でジャムしたり、会話したりするのが見られたのが良かった。バンド内の雰囲気も伝わってきたので。

さらに、途中でジョシュが12歳から3年間、ディズニーランドのバンドで、ドラムを叩いていた話もした。
スペースマウンテンの横のトゥモローランドの中に上がるステージがあったのだそう。

演奏するのは、当時のトップ40の曲が多くて、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースや、シンプル・マインズの曲、それからザ・ラモーンズの”Rockaway Beach”が彼としては一番カッコいい曲で、それがいまだに彼が一番好きなラモーンズの曲だと。またボウイの”Modern Love”に、プリンスのメドレーなども演奏したそうだ。
彼の父がディズニーランドとワールドのバンドの指揮者だった。ちなみに母はクラッシックピアノの奏者だそう。

ジョシュのドラムは、テイラー・ホーキンスとは当然スタイルが違って、バンドの再出発を印象付ける新鮮なサウンドになっていたと思う。前へ前へ走りまくるようなサウンドで、途中”Monkey Wrench”などはテンポが速くなっているんじゃないかと思ったくらいだった。デイヴさんも何度も笑っちゃっていた。でも、時々ふと本当にテイラー・ホーキンスはいなくなっちゃたんだなと思うと悲しくもなった。

バンドは、この後、5月24日にツアーを開始する。「準備中」というタイトルだったけど、このストリーミングを見る限りでは準備は完了していたと思う。ストリーミングは、放送終了から72時間見られるので、日本だと25日(木)午前4時まで見られるはず。



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