大人数ラップグループの最大の武器といえば、やはりマイクリレーだろう。Awesome Brothersの新曲は、その原点の魅力を真正面から鳴らしている。セルフタイトル曲をマイクリレーで作るというアプローチは、実際にやられると「確かにその手があったか!」と唸らされた。素晴らしいのは、それぞれが異なる個性を提示しているにもかかわらず、曲全体がまとまっていること。その接着剤となっているのが、何度も反復される《AWESOME》というフレーズだ。ヒップホップにおけるコール&レスポンスの快感とポップミュージックの中毒性が見事に融合することで、聴く者は自然と首を振り、身体を揺らさずにはいられない。
随所で飛び出すメロウなフックも健在で、ストリートの熱量と親しみやすいメロディセンスがナチュラルに共存している。ヒップホップの現場はもちろん、ロックフェスなどをはじめとして、様々な場で機能する曲だろう。この一曲には、人を巻き込む彼らの強みが凝縮されている。
自己紹介曲というのは、ともすればキャリア初期にしか作れないもの。彼らは、まさに今だからこそそれを作った。自分たちが何者かを改めて宣言する、見事なステートメントだ。
インタビュー・文=つやちゃん 撮影=SASU TEI
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年8月号より抜粋)
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