ニュー・アルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』を9月29日にリリースしたウルフ・アリスだが、この新作がロイヤル・ブラッドの『ハウ・ディド・ウィ・ゲット・ソー・ダーク?』と並んで2017年のUKロックの展望を占う最重要な2ndアルバムであることは間違いない。
ロック的な本能&野蛮が、モダン・ポップス的戦略&洗練と絶妙のコントラストを描き出す新作についてフロントウーマンであるエリー・ロウゼルに訊いたインタビューが、9月30日(土)発売の『ロッキング・オン』11月号には掲載されている。
『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』の制作にあたり、どんなビジョンを持っていたか訊ねられたエリーは以下のように語っている。
「ヴィジョンについては作る前からこうしようっていうのは考えてはいなくて、ただ最高に良い曲を作ろうってことで、その中から自分達の一番好きな曲を選んでスタジオに持っていって、それをプロデューサーのジャスティン(・メンダル・ジョンセン)が全体として1枚の作品になるように導いてくれたっていう感じね」
「ヴォーカルにしろ、サウンドにしろ、ファーストよりも色んな方向に開けている」という新作はベックに大きな影響を受けたんだという。
「基本的な姿勢とかそういう部分で影響を受けているっていうのだったら、確実にベックよね……アルバム毎にスタイルを変えちゃっていいし、ヒップホップもメタルもインディもポップも何でもありにして、とりあえずやるだけやってみたら、なんとかなるんじゃない?みたいな姿勢とか。そのほうが自分に出来る範囲内でそこそこ良い作品を作り続けるより、よっぽど楽しいし面白い作品ができると思うから」
他にもラナ・デル・レイ、ブラック・フラッグ、バッド・ブレインズ、マイナー・スレット、フガジ、レディオヘッド、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジにも影響を受けたのだという。
また、2010年代後半はロック・バンドにとってどんな時代かと訊かれ、「ロック・シーンが停滞しているとは思わない」と応える場面も。
「今はメディアの注目がロック以外の他のジャンルに行っていて、それでそっち系で才能ある人がどんどん出てきて盛り上がっている感じなんだと思う。ただ、今いくつか面白いバンドが出てきて注目され出しているし、それがきっかけになってインディ・ロックにもっとスポットライトが当たるようになればいいな」
インタビューに加え、新作の合評も掲載されている。ジャパンツアー目前の今、是非手にとって頂きたい。
『ロッキング・オン』11月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/143907