ビースティ・ボーイズの足跡を追ったミュージカルが11月下旬からロンドンで上演に
2015.10.30 12:39
ビースティ・ボーイズのキャリアを追ったミュージカルが近くロンドンで上演されることが明らかになっている。
作品は『Licensed to Ill』とビースティーズのファーストのタイトルを冠したものになっていて、ニューヨークのパンク・ロッカーだったビースティーズが伝説の世界的ヒップホップ・グループへと駆け上っていった足跡を追う内容になっているという。もともと昨年数公演のみ試験的に上演された演目だが、今回手直しを入れて11月23日から12月12日までロンドンのザ・カムデン・ピープルズ・シアターで本公演が行われることになった。
演出をアダム・エル・ヘイガーと共同で手がけるサイモン・メイダーは「今回の公演についてはビースティ・ボーイズから全面的に賛同してもらえるように念には念を押しましたが、あくまでもビースティ・ボーイズのこれまでのストーリーをベースにした非公認の公演ということになります」と音楽サイトのピッチフォークに語っている。ただ、劇中ではビースティーズ自身のライヴ音源とDJ音源も物語の繋ぎとして使っていくことになるという。
また、プレス・リリースでは公演について次のように説明している。
「本公演『Licensed to Ill』はコメディ・ヒップホップ・グループのアバンドンマンやラバーバンディッツの協力も得て、ライヴ・パフォーマンスとDJも織り交ぜながら、80年代ニューヨークのヒップホッパーや90年代ロサンゼルスのギャングスタ・ラップ、そしてその後のヒップホップの完全世界化までの歩みを辿っていくことになります。このラウドでクレイジーなステージは、ヒップホップがジャージにもたらした効果を演劇にももたらすことになるでしょう。つまり、イケてるものにしてくれるはずです」
「ビースティ・ボーイズの物語を語ることは今でも物議をかもしている問題についてあらためて考えてみることにも繋がります。ラップ界の中での人種的偏見、女性蔑視、そしてヒップホップを社会的な抗議のために援用する人たちと利益を得ようと利用する人たちとの間のヒップホップ精神をめぐる闘争などがそうした問題にあたります。わたしたちはビースティーズを、ティーンエイジ・パンク・ロッカーだった時代から、伝説のプロデューサーのリック・ルービンに見出され、そしてやがてはロックンロール名誉の殿堂入りを果たすまでのその道程を追っていくことになります」