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なんて豊穣なロックの時間だろう。2025年にはデビューから55周年を迎えようとしている仲井戸“CHABO”麗市の、10年ぶりとなるアルバム。気づいたら3、4時間が軽くぶっ飛んでいる彼のライブがそうであるように、CD2枚組（ボーナストラック含め20曲収録）となるこの大ボリュームの新作においても、CHABOは我々の時間感覚を完全にコントロールしてしまう。率直でありながら奥行きのあるサウンドと言葉。そして息遣いと間。すべてが魔法みたいだ。本編の16曲はCHABO BANDを中心に豪華ゲストを迎えた布陣で、限定リリースされていた『Dessin』シリーズの曲が幾つかバンドで再録されていたり、ボーナストラックの数々も同シリーズからの派生作品となっている。ニューオーリンズ風サウンドで楽しそうに童心を呼び起こす“新宿 SWamp”。溌剌とした推進力とともに届けられる熱い友愛“行こう！（戦友へ）”。そして現実に突き刺さるメッセージソング“音楽”と、全編で凄まじいバイタリティを発揮している。（小池宏和）（『ROCKIN'ON JAPAN』2025年2月号より）
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