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    ROCKIN'ON JAPAN INTRODUCTION
    Mr.Children

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    桜井和寿、最高傑作『REFLECTION』を語る

    Mr.Childrenの最新作『REFLECTION』は、最高傑作と言っていい。本作にはMr.Childrenのすべての色がある。それぞれが鮮烈な色を放つ全23曲が入ったUSB形態の『{Naked}』。それをさらにリセレクトした14曲が入ったCDの『{Drip}』。パッケージとしては異なるが、どちらも「ミスチルの全てが聴こえてくる」という意味で、同質の手応えがある作品だ。なぜこのような形でのリリースを選んだのか――その答えとなるインタヴューから抜粋した桜井和寿の言葉を、本誌発売に先駆けてここに掲載する。

    インタヴュー=山崎洋一郎 撮影=藤代冥砂

    1枚で収まるように曲を絞ってやるっていう案ももちろん出てたんだけど。それでは今のMr.Childrenの全部を語れない気がしてて。いつ歌えなくなるかわかんないっていう気持ちは、ほんとに常にあって。だから、とっとくのはヤだなあと。だから、全曲入れたいんだと

    ライヴをやると、自分たちの振り幅でオーディエンスと近づいたり離れたり、寄り添ったり突き放したりできるんですよね。それがすごく心地好いし、これが自分たちの、ミュージシャンとしての、持ち味だと思ってて。だから、ライヴをやりながら、ライヴの自分たちを鏡に映して見ていて、それに近いアルバムを作りたかったんですね

    僕は曲のコンポーザーであり、小林(武史)さんとずっとやってきたから。小林さんはひとつのプロジェクトをものすごい見えやすい形にして世の中に見せていくというのが仕事だったわけで。でも、その作業をデビューしてからずーっとやってきた時に、何かで括りたくないなっていう気持ちが最近になって思ってきて

    Mr.Childrenって、さあこの指とまれっていうサビでみんなで思いを共有するっていう。それをお茶の間レベルでちゃんとやる存在だったけど、もう音楽全体がそれを必要としてないかもしれないと思った時に、どこにボールを投げていいのかわからないっていうのはすごくありましたけどね

    耳を澄まさなくても聞こえる、Mr.Childrenとしての音を聴いてみたいなあと思ってたし。Mr.Childrenのファンのひとりとしての僕はそれを望んでたっていうか。だからわくわくしましたね

    僕の中の浜田省吾さん、甲斐バンドさんっていう初期のJ-POPからの影響と、それ以降にいろんな音楽を聴いてきた、そのごちゃまぜ感が、どこにも方向が定まってない、ぐちゃっとあるのが「古新しい」感じがしたんですよ

    USBで全曲入ってる、もうひとつはお茶の間に手の届くサイズの作品を、自分たちでチョイスした曲で提示するというのは、これはひとつの、僕の悪意があると思う

    (ツアーは)すごく大事なものになってる、前にも増して。U2のライヴとかフー・ファイターズのライヴとか観てて、お客さんとアーティストがお互いを信頼し合ってるような関係ができあがってるのがすごくいいなあって、羨ましくもあり。でも、自画自賛になってしまうんですけど、そういうふうになれてる気はしていて。これからはずーっとそれを育てていきたい

    スタイリスト=坂井達志
    ヘア&メイク=杉本和弘(maroonbrand)
    衣装協力
    フランシスト モークス TEL:03-5772-8778
    バックラッシュ TEL:03-3462-2070
    A.O.I TEL:03-5724-8050

    2015年5月30日(土)発売のロッキング・オン・ジャパン 7月号で!

    ロッキング・オン・ジャパン
    • ROCKIN’ON JAPAN 2015年7月号

    超大作『REFLECTION』完成! 桜井和寿に迫る

    • 全23曲、2年7ヶ月をかけて作られた『REFLECTION』はいかにして生まれたのか。6年半ぶりの表紙巻頭特集で桜井和寿が曝け出す、Mr.Childrenの「すべて」
    • ●雑誌コード:09797-07
    • ●発売日:2015-05-30
    • ●定価:571円 + 税
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