以前からのファンは「あれっ?」と思ってしまうかも。ファーストで顕著だった「クイーンとシザー・シスターズのミッシング・リンクを埋める」かのごとき、ちょっとした「えぐみ」が今回はわりと希薄。要所要所でニック・リトルモア(豪州出身。元スリーピー・ジャクソンのルークとのデュオ・ユニット、エンパイア・オブ・ザ・サンとか、いいよ!)がプロデューサーとして絡んでいることも大きいのだろう。
このアルバムには「ダフト・パンクやフリートウッド・マックの要素が入ってるね」というミーカ自身の弁に膝を打ちつつ、パラダイス・ガラージ(というゲイ・ディスコ)のラリー・レヴァンに通じるシルキーさも?と思ったり。ファレル・ウィリアムスも参加。そして、キンクスやデヴィッド・ボウイの超有名曲と同名異曲(オリジナル)をやってるなんて事実も、さすが!(伊藤英嗣)