05年に今はなきハイラインレコーズ限定で発表した1stミニ・アルバム『4人のゴブリン大いに踊る』に、“風の音符 歓喜の声 和音”等の新曲を加えた2枚組作品。音源としてはフル・アルバム『the GOLDENBELLCITY』以来、1年5か月ぶりのリリースだ。
Good Dog Happy Menの持つシアトリカルなクラシック・ロックの雰囲気は、この『4人のゴブリン〜』でも窺うことができる。ごく普通の、ギターにベース&ドラムのロック・バンド形態でいながら、時に管弦楽団による調べを思わせる音色の絡みや厚みあるハーモニーが聞こえてくる。また、実験的であるけれど、その様子は化学的というよりも、魔女の鍋がぐつぐつとあぶくを立てているようでもある。そういう、言い知れないマジカルな要素が、音から立ち上っている。そしてそこから約4年を経た新曲たちは、よりまろやかで、しかし体や想像力を刺激する劇薬のごときサウンドとなった。
昨年はライブ・イヤーとなったが、今年は今作を皮切りに新章へ突入。彼らのことゆえ、きっと壮大な物語の構想を練り上げていることだろう。(吉羽さおり)
魔法使いの修行
Good Dog Happy Men『4人のゴブリン大いに踊る+3』
2009年04月02日発売
2009年04月02日発売
MINI ALBUM