まさかの『Mステ』生出演では、ダンス・ミュージックの枠を超え、洋邦リスナー問わず愛される“みんなの”アンダーワールドとしての存在感が光った。彼らはトレンド・セッターとしての季節を過ぎてもなお、“ボーン・スリッピー~”という特大の看板を武器にしながら、リスナーをさらに豊かな音楽体験へといざない、うっとりするような美学と知性で酔わせてきた。そして、この6年ぶりの新作でもやってくれた! 今号でカールが語っているように、ここにあるのは、自身が縛られていた“アンダーワールド像”から完全解脱した開放感と再生の物語だ。例えば最近ではジェイミーXXの『イン・カラー』がそうであったように、一見地味だけど余韻と奥行きのある音像と多幸感がやみつきになる“気づいたらヘヴィロテになってるじゃん”という歓びとともに末永く愛されていくはずの一枚だ。そして、先日のミニ・ライヴを踏まえ、サマソニに向けて断言したい。“ロウ・バーン”、“ナイロン・ストラング”、そして前作の曲群は、新鮮で熱狂的なライヴのハイライトになると。ポストEDMなダウンテンポが旬の今、どう浸透するかも楽しみ。(森田美喜子)