最後の姿を

ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド『ライヴ・アット・マクシズ・カンサス・シティ』
ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド ライヴ・アット・マクシズ・カンサス・シティ
昨年は『ザ・コンプリート・マトリックス・テープズ』や『ローデッド』BOXがあったりとヴェルヴェット・アンダーグラウンド・ファンにとって充実だったが、これもそれに連なる一つ。ルー・リード脱退直前の1970年8月23日に録られたライヴでオリジナルは1972年に出された。友人がたまたまカセット録りしたもので、客席の声などが入ってるから今の綺麗なライヴ音源に慣れている人は驚くかもしれないが、2004年にライノの尽力で音が向上し、曲順なども是正されたものの最新リマスター。不遇だった彼ららしく、勝手に曲順も変えられるという粗末な扱いなのだが、それでも大昔、初めて聴いてずいぶん興奮したことを反射的に思い出す。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのライヴもいろいろと聴ける今からすると、やはりオリジナル・メンバーがルーとスターリング・モリソンだけで、ドラムスのモーリン・タッカーの不在は大きく、VUならではの魔法も、かかり具合がやや薄い。それでもいじめ状況の中で脱退を決意してたのだろうが懸命に歌い、バンドをロールさせるルーの姿に胸が熱くなる。公認ブートレグというより一種のドキュメンタリーとして重要な一枚。(大鷹俊一)
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