聴いていると、全身がヒリヒリする。「RO69JACK 14/15」優勝アーティスト、21gの1stミニアルバムに渦巻くのは、嫌悪、怒り、淋しさ、孤独、諦念、嫉妬――。時にどろどろとマグマのように、時に冷たい風のように吹きすさぶこうした感情を、田中HAIDYは激しく、しかし冷静に響かせているのが印象的だ。《自分嫌いな自分も嫌いだろうな》(“ジエンド”)《もう十二分/波乱万丈な人生でした》(“セブンティンブルウ”)など、グレーな日々に基づく言葉を、彼女はまるで物語の語り部のように歌う。まさに今自分の人生がこの作品に広がるような重たい毎日なのであれば、もっと取り乱したっておかしくない。でも、まだ10代だという彼女の歌はどこまでも力強く、確信に満ちていて――もしかしたら真っ暗な毎日の「結末」を知っているんじゃないかと思うほどだ。どこまでも鋭くて、痛くて、でもだからこそリアル。21gとは「魂」の重さだそうだが、生きているんだか死んでいるんだかわからない日々、この「確かな絶望」こそが、路頭に迷う魂たちに生きている実感を与えてくれるのかもしれない。(安田季那子)