でもあまりにもその質と個性が突出しているがゆえに、長い間その素晴らしさが真っ直ぐニュートラルに受け取られにくくなっていたのも事実だ。歌そのものの完璧さや曲そのものの力がそのままストレートに届くよりも前に、スーパースターのとしてのキャラクター、「ポゥ!」「ヒーハー」やムーンウォークといった個性的な芸風、生い立ちやスキャンダル、そういう記号性がフィルターのように耳に作用してしまいがちだった。
映画『Michael/マイケル』は、マイケルの音楽にもう一度あらためてストレートに向き合うためにこそ役立つ映画だと思った。マイケルの人間としての本質をシンプルに捉えたストーリーだからこそ、彼の音楽の素晴らしさとダイレクトに結びついて、初めてマイケルと真っ直ぐに向き合ったような気持ちになれる。曲の中にいるマイケルととてもスムーズに出会うことができる。
この号のマイケルのインタビューも、まさにそんな「マイケルの人間としての本質」が溢れていると思う。(山崎洋一郎)
──ロッキング・オン最新号『マイケル・ジャクソン特集』編集後記より
巻頭マイケル・ジャクソン特集が掲載中の『ロッキング・オン』7月号は絶賛販売中。
ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。