「ロック復活の2022年」の特集で、Z世代だけではなく90年代勢も00年代勢もロックに戻り始めて、なんなら80年代始まりのレッチリの新作はジョンフルもリック・ルービンも戻ってまさに「ロック復活」そのものだ!と声高に訴えてはいるのだが、今回のこの動きはまだ「情報」や「音源」や「映像」が先に走っている段階だという点にもご注意いただきたい。
つまり、マネスキンの大ブレイクも、ミューズのロックシフトも、レッチリの王道帰還も、次世代バンドたちも、まだほとんどの人は情報や映像ぐらいでしか知らないわけで、本来こういうシーンの変化がまずまっ先に表れるはずの「ライブ」でのプレゼンテーションが始まっていないのだ。コロナ禍でライブのシーンが止まったからだ。
これで、ライブシーンが健全に動き始めたら、ロック勢、バンド勢が息を吹き返した感がもっと鮮明に見えてくるはずである。
米コーチェラはビリー・アイリッシュ、カニエ・ウェスト、ハリー・スタイルズと、トリはソロのポップ勢だが、英レディングではレイジやアクモンがトリを務める。このあたりから、かな。面白くなりそうだ。(山崎洋一郎)
ロッキング・オン最新号(4/7発売)編集後記より
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追記:でもまだロックは復活してない
2022.04.02 20:35