(あなたたちの音楽をみっつの単語で表現するなら?という問いに)
「“エネルギッシュ”?」(ヴィクトリア)
「“最高”とか……」(ダミアーノ)
「“信じられない”かな」(トーマス)
「やっぱり“マネスキン”としか言えないね」(ダミアーノ)
「うん、“マネスキン”だ!」(イーサン)
世界を席巻中の最新アルバム『テアトロ・ディーラVol.1』が10月にようやく日本盤としてもリリースされ、前代未聞の大成功にさらに加速がつきつつあるマネスキン。「ユーロビジョン」での優勝を契機に現れ、突然シーンを掌握したかにも見えた彼らだが、実際は『テアトロ・ディーラ〜』以前から本国イタリアでは若手随一の人気を誇っていたバンドだ。
今回ご紹介するのは2019年、主にUK市場向けに行われたインタビューだ。当時の彼らはデビュー作『イル・バッロ・デッラ・ヴィータ』を提げ、イタリアから欧州全土へと進出を目指していた時代だ。初々しさ全開のインタビューになっているが、その一方で欧州ポップ界のフィクサーと呼ぶべきサイモン・コーウェルと接触したことを明かしているように、マネスキンは当時から無邪気にロックンロールに邁進する側面と、戦略的にポップを突き詰めていく両面性を当たり前に兼ね備えたバンドだった。
彼らがロックンロールの教条主義からも、インディ・ロックの内輪ノリからもかけ離れた場所にロックの新・王道を切り拓くことができた理由も、そこにあるんじゃないかと思う。(粉川しの)
マネスキンの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』12月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。