9月にリリースされたセカンド・アルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』聴きましたか? もしもまだの人がいたら、絶対に聴いてください。
2017年で最もかっこいいロック・バンド、今最も健全で正しい新世代ロック・バンド、とみんながわくわくしている理由がわかるから。
世代や人種を問わず多くの人がウルフ・アリスに惹かれるのは、その自由さ、本能をポップに解放している、その「生まれながらにしてロック」なところだろう。
それはアーティスト写真を見ると一目瞭然で、男性メンバーに並んでエリーだけ下着姿なのに、そこには過去の「紅一点メンバー」が放っていたような、媚びも挑発もなく、実に自然で堂々としている。
ポップであるという聴き手の欲望と、自由という自身の欲望との間に、ズレがないのだろう。それはとても幸福かつ、すごい才能だと思う。
そんなウルフアリスが、明日23日(月)渋谷WWW Xで、24日(火)梅田Shangri-laで来日公演を行う。
今やイギリスではアリーナ・クラスの動員を誇るバンドだけに、ライヴ・ハウス規模で見れるのはとても貴重だ。
(ちなみに2015年のデビュー作『マイ・ラヴ・イズ・クール』は、グラミー賞「最優秀ロック・パフォーマンス部門」にノミネート、ブリット・アワード「新人賞」、マーキュリー・プライズ、アイヴァー・ノヴェロ賞、NMEアワード2部門受賞。英国本国でゴールド・アルバムを獲得している)
ロッキング・オン本誌でも大きくフィーチャーし、『ロッキング・オン』11月号にはエリー・ロウゼルのロング・インタヴューも掲載しているのでぜひ読んでほしい。
ちなみにインタヴューの中で、彼女は影響を受けているミュージシャンについて
「基本的な姿勢とかそういう部分で影響を受けているっていうのだったら、確実にベックよね……アルバム毎にスタイルを変えちゃっていいし、ヒップホップもメタルもインディもポップも何でもありにして、とりあえずやるだけやってみたら、なんとかなるんじゃない?みたいな姿勢とか。そのほうが自分に出来る範囲内でそこそこ良い作品を作り続けるより、よっぽど楽しいし面白い作品ができると思うから」
と語っているが、明日はベックの武道館公演でもある。両方観たくて身が引き裂かれる思いをしているロック・ファンも多いと思う……。
他にも、ラナ・デル・レイ、ブラック・フラッグ、バッド・ブレインズ、マイナー・スレット、フガジ、レディオヘッド、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジにも影響を受けたそうだが、BBCではグリーン・デイ“Good
Riddance (Time Of Your Life) ”のカヴァーをしている。(井上貴子)
【公演情報】
2017/10/23(月)東京・渋谷WWW X
2017/10/24(火)大阪・梅田Shangri-la
Open 18:30 / Start 19:30
チケット:¥6,500(税込・1 Drink別途)
<問>
東京公演:クリエイティブマン 03-3499-6669
大阪公演:キョードーインフォメーション 0570-200-888
公演オフィシャルサイト <http://ynos.tv/hostessclub/schedule/20171023.html>
主催:Hostess Entertainment / Creativeman
制作・招聘:Creativeman