NAS! Public Enemy! Erykah Badu! Star Fes.を満喫してきた

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昨年はThe Orbと電気グルーヴがメインだったが、今回のラインアップはとにかく90年代のヒップホップ/R&Bのレジェンドがずらり。

その中でもエリカ・バドゥの来日はかなり久しぶり。
バック・バンドがチルなインストゥラメンタルを10分近く演奏して、なかなか本人が出てこなかったときはちょっと不安になったけど、いざ出てきたエリカは思いのほかに超ご機嫌。
以前、スタジオコーストで観たときは、かなりエキセントリックなステージを見せたけど、今回はラインアップを意識してか、かなりヒップホップなセットでアガった(ということは、もちろん超アゲアゲな"Love Of My Life"を披露)。
途中、上着を脱いで、"Badu In Japan 2014"とプリントされたTシャツを披露して、この来日公演に対する強い意気込みを見せてくれたのも嬉しすぎる。
本人もとにかく楽しそうで、終始笑顔だったのも印象的。
前に観たときはかなり”アーティスト然”としていて、なんかとてつもないオーラを漂わしていたエリカだけど、なんだかフレンドリーでキュートなエリカもとてもいい。
ライヴ後、グッズ売り場で突如サイン会/握手会/撮影会もしていたらしい。

パブリック・エネミーも、これまた気合の入ったセット。
生バンドはAC/DCをかまし、DJは”スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”をカットアップしまくり、終盤、チャックDは「3大キングへのトリビュートだ!」って、ギタリストにフレディ・キング、アルバート・キング、B.B.キングのフレーズを弾かせたりして、かなりロック・テイストの強いライヴだった。
予想通り硬派なセットだったけど、チャックDが自分のTwitterのアカウント(@MrChuckD)をフォローすることを主張していたのが、なんだか面白かった。

そして大トリのNAS。
『イルマティック』20周年ということで、あのクラシックの再現ライヴだったんだけど、圧巻でした(予想はしていたけど)。
スクリーンに映し出された2014から若きNASの写真を挟みながら1994までカウントダウンしてから始まったセット。
文字通り『イルマティック』を曲順にやるという内容だったが、ちょっとはしょりすぎ?
"Life's A Bitch"なんか、AZのパートがないのはわかるものの、30秒ぐらいで切り上げてたような気がするし。
でも、"NY State Of Mind"の"NY"を"Tokyo"に替えたり、Pete RockやPremierやLarge Professorなど、このマスターピースを作り上げた達人たちにシャウトアウトしたり、うん、胸熱ポイントは多し。
その中でも、やっぱり一番感動的だったのは、アルバムと同様に"Memory Lane"から"One Love"の流れ。
20年前に作り上げたこれらの曲の思いを語りながらのパフォーマンスは涙ものだった。
とはいえ、『イルマティック』タイムはホントに短くて、約30分で終了。
そのあとは、ひたすらキラーチューンの連発。
これもまた凄まじく良くて、20年色褪せない彼のスキルを存分に味わえる内容だった。
そんな充実のセットを名曲中の名曲"One Mic"で締め括ったNAS。
「このフェスは最高だ!」「日本に住みたいぐらいだ!」とか、嬉しいMCをがんがんかましていたけど、ホントに楽しいフェスだった。
ぜひ、またこのノリで開催して欲しい。(内田亮)
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