最高のメンツによるヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコのトリビュート・アルバム『I’ll Be Your Mirror: A Tribute to the Velvet Underground & Nico』が9月24日に発売される。
以下のアーティストがカバーする。
I’ll Be Your Mirror: A Tribute to the Velvet Underground & Nico: tracklist
01 Sunday Morning – Michael Stipe
02 I’m Waiting For The Man – Matt Berninger
03 Femme Fatale – Sharon Van Etten (w/ Angel Olsen on backing vocals)
04 Venus In Furs – Andrew Bird & Lucius
05 Run Run Run – Kurt Vile & the Violators
06 All Tomorrow’s Parties – St. Vincent & Thomas Bartlett
07 Heroin – Thurston Moore & Bobby Gillespie
08 There She Goes Again – King Princess
09 I’ll Be Your Mirror – Courtney Barnett
10 The Black Angel’s Death Song – Fontaines D.C.
11 European Son – Iggy Pop & Matt Sweeney
このアーティストによるこの曲聴いてみたい!と思う組み合わせばかりだが、この中から早速カート・ヴァイル&ザ・ヴァイオレーターズの“Run Run Run”が公開された。
届いたプレスリリースの中で、カート・ヴァイルのコメントが紹介されている。
「子供の頃にまじで“Run Run Run”のカバーをしてたんだ。10代の終わり頃にその時のバンドとね。だからすごいことだよ。ヴェルヴェッツに直接影響を受けたインディ・バンドもいるし、それ以上の影響も与えている。
だからこそヴェルヴェッツってクラシックなんだ。ドゥーワップも入ってるし、かと思えば、単なるノイズでもあるしね。しかも、聴くとすぐに、僕にも何かできそうだと思わせてくれる。可能性が無限大なんだ。完璧に自由になれる。謝罪も努力なしでね」
今回この完璧と思えるようなメンツが揃ったのは、アルバムをプロデュースしたのが、ハル・ウィルナーだったからだと思う。彼はルー・リードの長年の親友であり、プロデューサー(『The Raven』、『Lulu』など)、コラボレーターだった。ロバート・アルトマン監督作のサントラを手掛けたりしていることでも有名で、その他のトリビュート作なども手掛けていた。
この作品は2017年くらいから準備し始めていたそうなのだが、悲しいことに彼は去年の4月にコロナによる合併症で亡くなってしまった。これは、彼が最後に手掛けた作品とのこと。
実は、この作品と同じくらいに製作が開始されたのがトッド・ヘインズ監督によるヴェルヴェット・アンダーグラウンドのドキュメンタリー映画『The Velvet Undergound』だ。現在行われているカンヌ映画祭で初上映されたばかりで、10月15日にはApple TV+で世界同時配信される。
なので、ちょっとしたヴェルヴェット祭りになる。
トッド・ヘインズは過去には『ベルベット・ゴールドマイン』を監督。
https://www.youtube.com/watch?v=Kqd8ChJ5xLk
ドキュメンタリー映画を監督するのは今回が初めてとなる。現時点では、映画の評判はなかなか良いようだ。『ベルベット・ゴールドマイン』の時は、確かデヴィッド・ボウイが自分も映画を作っているからという理由で、ボウイの曲を使わせてもらえなかったと記憶しているけど、今回は当然ドキュメンタリーだし、トッド・ヘインズがキュレーションしたサントラが映画の公開と同時に発表されるそう。
ちなみに、マイケル・スタイプってとっくに“Sunday Morning”をカバーしてそう、と思って探してみたら、ローリング・ストーン誌に、2017年に地球温暖化を訴えるチャリティ・イベントに出演した際カバーした映像が紹介されていた。8分40秒くらいから始まる。
https://www.youtube.com/watch?v=n9S6fsCtiSQ
トリビュート作のアナログ盤の予約が開始している。サイン入りなどもあり、ルー・リードも支援していたアムネスティに、いくらなのかは詳しく書いてないが寄付されるそうだ。
https://jazz.centerstagestore.com/pages/velvet-underground-tribute
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