アルカラ、今日もキレッキレ!

アルカラ、今日もキレッキレ!

もうほんとにアホ!
そんでもってめちゃくちゃかっこいい!
アルカラ、最高だろ。

渋谷O-Crestへアルカラの9周年記念2マンイベントに行ってきた。

オルタナティヴでアグレッシブなバンドサウンドで攻める一方、
歌謡的ベタさのある泣きのメロディを挿入したり、
フロントマン稲村が逆ギレ気味のパフォーマンスや珍妙なMCをくりひろげたあとに、熱いメッセージを客に語りかけたり……
ライヴ全編においてフックだらけ、つまりはツッコミどころ満載。
なのに最終的にかっこいいし、感動してしまう。なんだか反則みたいなバンドなのだ。
でもそれはギターもベースもドラムも主張しまくるアンサンブルの説得力と、キャッチーさを忘れない曲の良さ、そしてエモーションを剥き出しにするバンドの真摯な姿勢があるからこそだろう。
奇妙な存在のまま、ロックバンドとしての王道感にまで手をのばすタフさがある。痛快。

来週発売のニューアルバム『こっちを見ている』の曲もやったんだけど、とにかく曲のユニークさと熱量がすごい。
たとえば“癇癪玉のお宮ちゃん”という曲は、ライヴですでに盛り上がる必殺のダンスチューンなんだけど、グルーヴの出で立ちが異様。ねちっこいのにキレ味が鋭い、このバンドならではのアンサンブルが際立っている。歌もおもしろくって、歌詞は江戸時代の新内節「蘭蝶」をアルカラ流にアレンジしたもの。いわゆる心中もので、「お宮」の旦那=蘭蝶が愛人と心中するのが本筋なんだけど、そこにユーモアのある結末をかってにつけてしまうあたりにアルカラ独特の愛と正義感を感じる。
笑い、怒り、泣きをぐっちゃぐちゃに混在させたままつっぱしるアルカラの音楽はリアルで、ずるいくらいクセになる。『こっちを見ている』でその中毒に陥る人はかなり増えるはず。

発売中のJAPAN最新号でロングインタヴュー掲載してます。メンバーに光で空中に落書きしてもらった撮りおろし写真も。

そしてロックインジャパンは最終日の7日に出演!
(福島)
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