透明感と力強さを兼ね備えた歌声と、耳に残るメロディでリスナーを惹きつけるシンガーソングライター・
汐れいら。満員のShibuya WWW Xで行われたツアーファイナルは、圧倒的なパフォーマンスで魅せるだけでなく、より一層観客との距離が近くて、温かな空間を作り上げていたことが印象的だった。
これまで「誰か」の物語を歌ってきた彼女が、「自分」のことを歌えるようになった──そんな大きな変化を携えて生まれたEP『HB2U』を引っ提げてのツアー。“déjà vu”で《あたしなんて》から《まだどこにだっていけるさ》へと言葉を変えていくように、この日のライブでも「自分自身を愛すること」と観客に対しても「愛を伝えたい」という気持ちが溢れていた。そしてそれは彼女から観客に対しての一方通行なものではなく、楽しそうにシンガロングする観客からも、汐れいらへの大きな想いを感じたのだった。
「生まれてきてくれてありがとうって伝えられるアーティストに」とMCで語っていた彼女だが、客電がついたあとも鳴り止まなかったアンコールの手拍子が、その想いがしっかり届いていることを物語っていた。
来年の2/10に自身最大規模となるZepp Shinjukuでのライブも発表されて、これからも多くのリスナーを巻き込み続けていくであろう彼女の、さらなる進化が楽しみだ。(江口祐里)