Billyrrom、いざメジャーシーンへ! 自由と愛に溢れたワンマンライブを観た

Billyrrom、いざメジャーシーンへ! 自由と愛に溢れたワンマンライブを観た
Zepp Diver City TOKYOにて行われた『Asia Tour 2026 “Jupiter=”』東京公演。そこで観たBillyrromは、音楽のジャンルも国境も軽やかに飛び越えていく自由の象徴そのものだった。
“Bon Voyage”(良い旅を)という1曲から幕を明けた今回は、まさに様々な空間を巡る旅のようなライブ。洗練されたダンスミュージックを軸にしながら、曲の繋ぎ、空気の作り方、スクリーンに映し出される映像演出に至るまでが緻密に構成され、未知の異世界、遙か先の未来都市を彷徨っているような感覚に陥る。研ぎ澄まされた音と映像が五感を鮮やかに呼び覚まし、想像力の限界をどこまでも広げていく。まさに極上のエンターテインメント体験がそこにはあった。

後半に差し掛かるにつれ会場の温度は目に見えて上昇。アース・ウィンド&ファイアーの“September”を交えたアレンジなども飛び出すなど、往年の名曲をBillyrrom流の現代的グルーヴで再構築してみせる遊び心と、それを支えるスキルに高さに会場にいる全員が酔いしれていた。

そして最高潮の盛り上がりの中、突然Mol(Vo)が放った鋭い「Stop!」の一声でサウンドがピタリと止まり、会場が静寂に包まれたその瞬間告げられたメジャーデビュー決定の報告に、会場が歓喜の声で埋め尽くされた。彼らは自分たちのバンドを「6人の船長がいる船」に例えていたのだが、誰かひとりがリーダーとして引っ張っていくのではなく、強烈な個性を持つ全員が対等に舵を取る権利を持ち、同じ船に乗って未知の海へ漕いでいる。そのスタイルこそがBillyrromの本質であり、いかにも彼ららしい誠実な決意表明だと感じた。

メジャーというフィールドは時に制約を生む場所だと言われることもあるが、この日彼らが魅せた自由なステージングと、それにつられて思い思いに身体を揺らす観客の姿を見れば、そんな心配は払拭された。むしろより大きなエンジンを積んだ船が、これからアジアを、そして世界をどれだけ自由に駆け巡っていくのか。終演後の会場は新たな航海の始まりを祝うような高揚感に満ちていた。6人の船長が導くBillyrromという船の本格的な航海は、今ここから始まる。(伊五澤紗花)


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