11月25日、Spotify O-EASTで行われた「
chilldspot 5th one man live tour “mid way”」東京公演1日目。ツアータイトルにもなっている“mid way”は「途中」という意味合いでつけられたそうだが、昨日のライブを観て、あの完成度とクオリティでもなお「chilldspotは道の途中」だと言うなら、このバンドがゴールに辿り着いたときに一体どんなライブを見せてくれるのだろう、そう思わずにはいられないほど圧巻のステージだった。
9月24日にリリースされた3rdフルアルバム『handmade』は、作詞作曲をメンバー全員で行ったことが前作からの大きな変化だった。その『handmade』を引っ提げて臨んだ今回のツアーでも、「chilldspot全員で作り上げた音楽」という実感と「今のchilldspotが届けたいもの」がまっすぐに表現されている。
ライブ前半は、自然と体が横に揺れるようなグルーヴィーな楽曲で観客を心地よく引き込み、中盤では「都会の夜」に溶け込むようなチル曲が空気を一気に変えていく。そして後半には、観客全員の声と手が自然に上がるようなアッパーな曲が畳み掛け、気づけば完全にchilldspotの世界の中に入り込んでいた。そんな綿密に練られたであろう構成や曲間の繋ぎ、ライブならではのアレンジ、そして鳴らされる音の一つひとつから3人の感情がどんどん解放され、そのままダイレクトに伝わってくる。楽曲のたびに豊かに変わるサウンドの表情に魅せられ続けた。
そしてその解放はステージに立つ彼女たちだけではない。後半になるにつれて、声を上げて盛り上がる人、自由に飛び跳ねる人が増えていき、観客側も自分をどんどん解放していくように見えた。あの空間ではchilldspotと観客のお互いがありのままの自分を曝け出し、素直な感情でコミュニケーションを取っていたように感じる。そして何より、3人がそのコミュニケーションを心の底から楽しんでいることが、行動や表情、そして音からひしひしと伝わってくる。
“ネオンを消して”で彼女たちを知った人も多いと思うが、6年目を迎えたchilldspotはまだまだこんなものではない。「成長途中だ」と言い続ける限り、彼女たちはこれからもっと強く、もっと大きく成長していくだろう。昨日のステージはその未来を確信させる一夜だった。(伊五澤紗花)