『THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY
TRIBUTE ALBUM』、勝手に全曲解説、その7。
DISC-2の7曲目からです。
7.追憶のマーメイド/ムック
うわ。また吉井だ。特に「血中吉井濃度」の高い
ボーカリゼイションだといえましょう。
で、そのことに頓着していない、堂々とした、
とてもいい歌いっぷりです。
フジファブリック志村あたりの意外な人から、
椿屋中田やこのムックの逹瑯のような
「直系だろうな、好きなんだろうな」と思わせる人、
はたまた民生みたいに「嘘!? 似てる」という人まで、
なんというか、いわば「歌うと吉井になる人」、
我々が普段思っている以上に、ロック・シーンには多いようです。
ということが、このコンピを聴いているとわかります。
8.離れるな/金子ノブアキ
吉井の最初のツアーでドラムを叩いた経歴ありの、
RIZE金子ノブアキ、ソロで参加です。
えー、形容が難しいなこの音。なんていえばいいんだ。
ハードロックでもないし、プログレでもないし、ちょっと
アンビエント入っている気もするし、
ピアノも、打ち込みっぽい音も、歪んだギターも入っているし
……ざっくり「オルタナ」って言えばいいのかな。
歌は、とても独特です。どこの誰にも似ていません。
きれいで、透き通っていて、狂気がにじんでいる感じ。
関係ないが、「のぶあき」なのに、なんでニックネームが
「あっくん」なのか、私、いまだに知りません。
誰かご存知だったら教えてください。
9.SO YOUNG/シュリスペイロフ
おお、ちょっと意外。アレンジが、じゃなくて、参加自体が。
いや、アレンジも意外です。そんな豪快に原曲をいじってる
わけじゃないけど、根本的なバンドのノリが違うので、
自然と別なものになっている感じ。
そして。こんな意外なバンドでも、やはり、サビ前あたりから
サビにかけては、歌いっぷりに「吉井が入る」のが、とても面白い。
日本で歌を歌う人、誰の心にも吉井がいるんだろうか。
なんだそれは。
あと、今さら言うことじゃないけど、ほんっといい曲だなあこれ。
と思うことが、ほんとに多いコンピです。
でも、オリジナルも全部リアルタイムで聴いているくせに、
今んなってそんなこと書いてるのって、
吉井さんにとても失礼な気がします。
あと1回で終了です。
次回に続く。