ナイン・インチ・ネイルズのトレント、グラミー賞は「時間の無駄だった」と語る

ナイン・インチ・ネイルズのトレント、グラミー賞は「時間の無駄だった」と語る

来週、来日公演を予定しているナイン・インチ・ネイルズは、その後オーストラリアとニュージーランドのツアーでクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジとのジョイント・ツアーとなることを明らかにしているが、そのプロモーションのため、トレント・レズナーはニュージーランドのニュース番組『3ニュース』の取材に対してグラミー賞のパフォーマンスについて語っている。

ナイン・インチ・ネイルズは、グラミー賞授賞式のパフォーマンスでクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ、デイヴ・グロール、リンジー・バッキンガムとのジョイント・ライヴを行ったが、放送時間の関係で途中で中継が打ち切られることになった。トレントはこれまでグラミー賞批判を度重ねて口にしてきているが、今回のパフォーマンスに招待されたことについては光栄に感じたが、「まったく時間の無駄だった」と語っていて、次のようにも語っている。

「やっぱり俺の考え方というのは、『やったらメリットはなんだろう』というものなんだよ。それでジョシュ(・オム)と一緒にやった場合のメリットとデメリットをよく話し合ってみたんだ。『テレビのクソ賞番組に出たいのか。出たくない。グラミー賞と関連付けられたいのか。されたくない。大勢の観客に訴えかけて、自分たちなりの誠実なパフォーマンスを届けてみたいと思うか。それはやりたいな』ってね」

最終的には番組側からなんの敬意も表してもらえなかったとトレントは説明して、番組が終わるまで打ち切られていた事実を知らされていなかったと語り、リンジー・バッキンガムまで巻き込んでしまったことが本当に申し訳なかったと振り返っている。

「まあ、これも授業料のうちだったということだよね。でも、やってなかったら、『もしやってたら、どうなってただろう?』って思っちゃうんだろうから。だから、やってみたことについては後悔してないんだよ。でも、この先、あのイヴェントのためになんかしらの形で一肌脱ぐことはあるのだろうかというと、もう絶対にありえないね」

なお、昨年までのツアーでは8人でライヴを行ってきたナイン・インチ・ネイルズだが、ギターのジョン・ユースティス、ベースのピノ・パラディーノ、ヴォーカルのリサ・フィッシャーとシャーロット・ギブソンの4名をバンドから外し、トレント、キーボードのアレッサンドロ・コルティニ、ギターのロビン・フィンク、ドラムのイラン・ルービンという4人態勢にあらためたことを明らかにしている。特に昨年分のツアーでのパフォーマンスについては振付なども周到に演出されたライヴとなっていたため、最初はよかったが、やっていくうちに「杓子定規になってくるんだよね」とトレントは語っていて、ルーティンとなって退屈になってしまうと説明している。

「少人数にまとめたことで今回のツアーであまり演奏出来ていなかった『フラジャイル』『イヤー・ゼロ~零原点…』からの楽曲も増やせるし、アグレッシヴなエレクトロニック・ミュージックとしてやれる」とトレントは語っている。

なお、トレントはこれまで自身がサウンドトラックを手がけてきた映画『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』のデイヴィッド・フィンチャー監督の新作『Gone Girl』の音楽も手がけることを明らかにしている。サウンドトラックはトレントとコラボレーターのアッティカス・ロスと共に制作するという。
公式SNSアカウントをフォローする
フォローする