9月11日にイギリスとアイルランドの最優秀レコードに送られるマーキュリー賞のノミネート作品が発表されたが、その中でもフォールズ、ディスクロージャー、ルディメンタル、ヴィレジャーズ、ジェイムス・ブレイク、ジョン・ホプキンスらが『NME』の取材に応え、候補に残った心境を語っている。

フォールズのジャック・ビーヴァンはノミネートされた心境を「数ある賞の中でも一番敬う賞だと思うし、候補になる顔触れにしてもイギリスでは一番気になるものになっていると言えるんじゃないのかな」と語った一方で、エドウィン・コングリーヴは副賞の賞金2万ポンド（約320万円）をどう使うかという問いに「とりあえず服を新調するかな」と答えてからジャックがTシャツ姿なのを指さして「こいつ必要だよね。ネクタイがないから」と語った。さらに受賞の予想についてはジャックは次のように語った。

「デヴィッド・ボウイとアークティック・モンキーズが一番盛り上がっているように思うんだけどね。でも、これが格闘技戦だったら、アークティック・モンキーズは4人で、ぼくたちは5人だから勝ち目はあるよね？ 一番下馬評の低いバンドでも1人っきりのボウイには勝てるかもしれないから、最後までわからないもんだよ（笑）」

ディスクロージャーのガイは候補選出について次のように語っている。
「そもそも候補になるというだけでもぼくたちにはすごいプレッシャーだよ。でも、候補になったとわかったらちょっとほっとしたし、すごい光栄なことだと思ってるよ。賞金があるとは、実は今日初めて知ったんだよね。これまで賞は名誉だけかと思ってたんだけど、実際、名誉な賞だと思うから、受賞したらその評価だけで嬉しいよね」

さらに受賞の行方についてディスクロージャーのハワードは次のように語った。
「デヴィッド・ボウイは一度も受賞してないんだよね? 24枚もアルバムを作ってきて、今幾つなんだっけ? ま、どうでもいいよね、そんなの。それだけの数だけまともなアルバム作ってきてたなら、ぼくだってもう受賞してると思うよ」

ルディメンタルのピアース・アジェットは候補選出について「すごいことだよ。マーキュリー賞はもう何年も観てるし、数年前のディジー・ラスカルとかさ、やっぱりイギリスの音楽にとってはすごく重要な瞬間なんだよね。候補に挙がって本当に嬉しいよ」と語った一方でDJロックスミスは「それにこれまでずっと重ねてきた努力を考えるとなおさらそう思えるよね。それだけにいろいろ辛かったこととか、人に『おまえらダメだろ』って言われてたことがここにきてやっと元が取れたって感じだぜ」と心境を吐露してみせた。

もし受賞したら手にする賞金の使い道についてはロックスミスは「ライヴに全部注ぎこみたいところかな。俺たちのライヴを観たことがある人にはわかるはずだけど、結構圧倒的なライヴをやってるんだよ。だから、それだけの余剰資金があったら、ライヴに投資するべきだよね」と語り、ピアースは「ステージに9人いるからね。結構、コストがかかるんだよ」と説明した。

ヴィレジャーズのコナー・オブライエンは候補に残ったことについて「いや、少しも期待していなかったから……実際問題として卒倒してる感じだよ」と語った。

また、ジェイムス・ブレイクは「こうした形で評価されるというのはすごく嬉しいよ。まあ、あまりイギリスにいなかったし、ライヴもそんなにイギリスではまだやってないのに、帰ってきてこんなに評価されるっていうのはすごく感激するね」と候補に選ばれた心境を語り、賞金でなにをするかという問いには「マーキュリー賞のトロフィーの模倣品を作るよ。純金で。でっかいやつを」と答えた。

ジョン・ホプキンスは候補推挙について「いやあ、本当に驚いたね。数年前にもキング・クレオソートとのアルバム（『Diamond Mine』）でこういう体験をさせてもらったけど、まさかね、フル・インストゥルメンタルのテクノ・アルバムで同じ思いをさせてもらうとは思っていなかったから、すごくびっくりしたよ」と語っている。また賞金はどう使うかという問いには次のように答えている。

「いろいろ考えてるんだけど。とにかく庭がほしいなと最近思っててね。それが必要だね。だから、自宅に庭がついたら嬉しいんだけど。ロンドンで庭があれば最高だね。それだけのお金で庭が買えるのかどうかは知らないけど。でも、それが希望かな」

また受賞の行方の予想については「ヴィレジャーズか、アークティック・モンキーズか。アークティック・モンキーズは同じドミノ・レコードで仲間だからね、獲ってくれるとこっちも嬉しいよ。もちろん、ぼくが獲ったって嬉しいんだけどさ」と語った。

マーキュリー賞の候補作品は以下の通り:
Arctic Monkeys – AM
David Bowie – The Next Day
Disclosure – Settle
Foals – Holy Fire
Jake Bugg – Jake Bugg
James Blake – Overgrown
Jon Hopkins – Immunity
Laura Marling – Once I Was an Eagle
Laura Mvula – Sing to the Moon
Rudimental – Home
Savages – Silence Yourself
Villagers – Awayland

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