ザ・ドアーズのギターのロビー・クリーガーは、5月に他界したレイ・マンザレク追悼のためにドラムのジョン・デンスモアと一緒にライヴを行うことを認めた。
5月20日に74歳で他界したレイへのトリビュート・ライヴをまずは企画しているとロビーは明らかにしていて、少なくとも1回はパフォーマンスを行うことになると次のように『ローリング・ストーン』誌に語っている。
「レイのために少なくとも1回はライヴをやるつもりで、それで大きな弔いとしたいんだ。それが何かの始まりとなるのか、それともそのまま終わるのかはまだわからないことなんだけど」
ロビーは生前のレイとドアーズの楽曲をライヴで披露するザ・ドアーズ・オブ・ザ・トゥエンティファースト・センチュリーとして活動したが、ジョンにドアーズの名称の使用に関する訴訟を起こされ、バンド名の変更を余儀なくされている。その一方でロビーはコマーシャルへのドアーズの楽曲使用許可に関してジョンを訴えるなどして、ロビーとジョンは長く対立を続けてきたことで知られているが、今回の追悼ライヴが実現すると久方ぶりの邂逅を見ることになる。二人の対立についてロビーは次のように振り返っている。
「そういうことをやっちゃうもんなんだよね。訴えられたら、その倍返しくらいの勢いでこっちも訴えてやって、向こうが訴訟を取り下げるように追い込むんだ。バカな考えだよね。まったくお互いひどい弁護士に引っかかったもんだよ」
双方の係争はもう過去のものとなっているが、ジョンは今年刊行した著書『The Doors: Unhinged』でその顚末を詳細に紹介している。ロビーはこの本を半分くらいまでは読んだと認めていて、次のように心境を語っている。
「そもそもぼくをドアーズに引きずり込んだのはジョンなんだからね。どうすりゃあいいんだよ? 一生憎んでいるわけにもいかないだろ? でも、こんなことになる前に、ジョンがレイやぼくと一緒に演奏したがってくれてたらなあと、それだけが口惜しいよ。あの時からなんかおかしくなっちゃったんだよね。でも、今はジョンともぜひやろうって話はしてるからさ」
なお、6月にはレイの親族や友人が150人ほどカリフォルニア州のナパに集ってレイへのお別れ会を開いたとのことで、ロビーはレイの寿命について次のように語っている。
「レイは結構長生きしたよね。ロックンローラーで74歳って、なかなかのもんだと思うよ」
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