アーケイド・ファイアのウィン・バトラーはロックンロールではまだまだ冒険を試みる領域が残されていることを語っている。デイリー・テレグラフ誌の取材に応えて、ウィンは次のように答えている。
「たくさんの人がロックンロールについてはもうやり尽くしたと、もうどこにも向かうべきところはないと思いがちなんだよね。でもさ、もともとロックンロールはパフォーマンス・アートとしては最も保守的なものでもあるんだよね。ギターを弾け、展開はこうだ、曲の内容はこうで、エネルギーはここまで出せっていう。でも、曲で鳴らせるサウンドなんてまだたくさんあるし、歌う内容だってまだまだたくさんあると思うんだよ。人生にはさ、『ベイビー、愛してるよ、ラララ』っていうこと以外にもたくさんあるんだから」
さらにウィンはこう続ける。「ぼくとしてはもっと映画作りのように接してるんだよね。たとえば、映画だったら、映画についてはすべて撮り尽されたとは言い難いよね。映画ってまた違うお話を撮り始めたというものだから。だから、ぼくとしては話題としてあんまりイケてないようなよくある体験を語ってみようと思ったりしていて、これがぼくたちの作ってるアートのたいがいの出発点になってるんだよ」。
さらに4枚目のスタジオ・アルバムとなる新作に取りかかっているというアーケイド・ファイアだが、ウィンは作品を制作する時にはあまりオーディエンスについては考えないとも語っている。
「音楽を作ってる時はオーディエンスのことは考えないし、もっと利己的な衝動でやってることなんだよね。でも、作品を世の中に送り出す時はなにかしら役に立ってほしいとは思うよ。人はさ、やっぱり自分にぴったり合った表現にさらされると、そこからいろんなことができるようになるからね。ぼくたちだってかつてはあっち側のオーディエンスだったわけだし、ガキの頃からコンサートへ行ったりレコードを買ったりして、郊外から身を立てたアーティストがいたということがぼくたちもアーティストに成り果てた理由のひとつなんだよ」
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