そしてエンディングもVaundyが担当ということでその曲が“Gift”。
これもまた攻めまくった曲で、ラフなアコギと歌で静かに始まって唐突に大サビがドカンと大展開、そしてラフな弾き語りに戻ってまたドカンとサビ……を3回繰り返す、大胆な構成のビッグアンセム。
思えば“タイムパラドックス”もそうだったが、今の日本のポップシーンでは誰もやらない洋楽的な大胆なアイデアやコンセプトを今にチューニングしてチャートで暴れ回るVaundyはほんとに面白い。桁外れのソングライティング力と歌唱力があってこそそれができるのは言うまでもないが。
ここまでで「大胆」という言葉を3回も使ってしまったが、ポップミュージックは過去からの「継承」であり、それを「今」に向けてデザインして大胆に投げかけるというのがVaundyのレプリカ理論であるから、今のVaundyはまさにその実践中なのだ。
インタビュー=山崎洋一郎 撮影=日吉"JP"純平、太田好治
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年10月号より抜粋)
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