ザ・ビュー メンバーが明かす誕生秘話! 新作『フィッチ・ビッチ?』全曲解説 part.3
2009.02.17 20:35
全英1位に輝いたデビュー・アルバム『ハッツ・オフ・トゥ・ザ・バスカーズ』(07年)に続く待望の新作『フィッチ・ビッチ?』が好評発売中のザ・ビュー。
作詞作曲を手がけるバンドのツー・トップ、カイル・ファルコナー(Vo)とキーレン・ウェブスター(B)による『フィッチ・ビッチ?』収録曲全曲解説をお届け。最終回となる今回は、アルバム10曲目“カヴァーズ”から14曲目“ジェム・オブ・ア・バード”まで、赤裸々に語られる誕生秘話をお楽しみください。※日本盤には14曲の収録曲に加え、ボーナス・トラックが3曲追加収録されています。
【9曲目:カヴァーズ】(パオロ・ヌティーニ参加曲)
「好きすぎて拉致しました!!!」
カイル:真夜中に眠れなくて話し相手になってもらうために彼女のシーツを引っ張るって言う自己中な歌さ。でも、「関係性をこうやって築いていけって指図されたとしても、俺はお前の意見なんていらない」っていう歌でもある。サクっとレコーディングを済ませたんだけど、ちょうどパオロ(パオロ・ヌティーニ)が隣のスタジオを使ってることがわかったんだ。だから俺はこう聞いてみた。「この曲でちょっと歌ってみない?」って。もうレコーディングは終わってたし誰かが歌を重ねるつもりもなかったから俺が歌うAメロのいくつかを彼が歌っていったんだ。いい歌の相性だったよ。
キーレン:(『NME』のレポートのとおりに)俺らが彼を拉致したかって? 違うよ。彼がむしろ拉致されたがってたようなもんだよ。(カイルに)パブでパウロが来るって伝えたとき、お前、目を輝かせてたよな。「毛布もってこい!(連れ去る際に使用?真意は不明)」って。彼の声は曲にあってるよな。
カイル:レコーディングしてたとき彼の音楽や歌い方なんかについて考えてたんだ。実際に歌ってくれたなんて現実感ないよな。
キーレン:面白い夜だったよな。レコーディング中一番面白い夜だったかもしれない。
【11曲目:ダブル・イエロー・ラインズ】
「レコード会社が嫌った、一夜にしてできたポップ・ソング」
キーレン:酔っ払って二重の黄色線をたどりながら家にたどり着こうとするって歌さ。カイルが一夜で曲を作れっていってきたんだ。それでこの曲が出来たんだよ。レコード会社はアルバムからはずしたかったみたいだけど俺らは気に入ってた。だってポップじゃん。
カイル:アルバムで一番ポップな曲だろうな。
キーレン:いい曲だよ。シンガロングなんだ。同じアルバムの『ストリートライツ』のような曲だね。シンガロングしやすい曲だしパーティー向きだよ。
【12曲目:リアライゼーション】
「ザ・ビュー的“無一文ですが・・・何か?”」
カイル:俺らのサポート・キーボード・プレイヤー、レニがサビを書いたんだけどそれ以外の部分のアイディアを彼は持ってなかったから前々から俺らで曲を仕上げようとしていた。コーラスは大昔から出来てたから完成させようとしたんだけどなかなか難しかった。ある夜、レコスタにいたみんなは一日中働いてて疲れてたから寝ようとしてたんだ。それで俺とキーレンでお互いギター片手にこの曲を弾き始めたんだ。
キーレン:俺のネタ帳からヴァース部分を見つけようとしてたの覚えてる? それでその方法を採用したんだけど、オーウェン(オーウェン・モリス/プロデュ−サー)が口笛を吹いててそれも結構楽しかったよな。
カイル:オーウェンは突然、口笛を吹き始めてそれが最高だったんだ。この曲はアルバムの中で俺の一番のお気に入りかもしれないな。
キーレン:ダンディー(彼らの地元)に住む人々が無一文の状態を楽しんでるって内容なんだよ。歌詞にこうある。「晴れた日を無駄にするな。」俺の仲間のナイジャルも夏には絶対に働かないって言ってるしな。まあ、やつは冬も働かないけど…。
カイル:俺はヴァースの歌詞のいくつかしか書いてない。いつもガミガミうるさい近所のやつについて書いたんだ。
キーレン:あいつ、いつもビール飲んでるよな。あいつも無職なんじゃないの?
【13曲目:ギヴ・バック・ザ・サン】
「実録:温泉宿に入ろうとして、売春宿に入っちゃいました。」
カイル:俺と仲間のライアン・マクフェイルが行ったところが実は売春宿で、そうとは知らず入った俺らは追い出されたって内容の曲。結構怖い状況だったよ。俺らはロンドンで、ジャグジーを探してうろうろしてたんだ。ホテルのジャグジーに行ってくつろいだりするだろう? それがやりたかったんだよ、俺らも。それでどこにもジャグジーがなかったから看板に「ジャグジー・スパ」って書いてあるところに入ることにしたんだ(笑)。本当に知らなかったんだよ! 二人で20ポンドくらい持ってて、入場料が一人頭10ポンドかかったんだ。「ちょっと高いけどまあ、大丈夫だろう。」ってことになって蒸し風呂にいったんだけど何も起こらない。「おい、おかしくねぇ? かれこれ30分くらいいるのにスチームが出てこないじゃん」。そしたら店のやつがやってきて、「ビールいらない?」って。だから、「じゃあ、ハイネケンください」って言ったら俺らに渡されたのはただのコップに入った水だった。そこで俺らはなんとなくピンと来た。そしたらデカイポン引き風の男が出てきてコックニー・アクセントでこう叫んだ。「お前ら出て行け」。それで売春婦の前で着替える羽目になったんだ。こえぇよ。彼女や彼女の家族にこの話をしたら一週間くらい口をきいてくれなかった。だから前のいいときのように「太陽を戻してください(Give Back The Sun!!)」ってことかな。
【14曲目:ジェム・オブ・ア・バード】
「スペシャルゲストはべビシャンのベーシストとオレの彼女!」
カイル:ベイビーシャンブルズのドリューがベースを弾いてる。輪になって座って生録りしたんだ。俺の彼女(この楽曲でカイルとデュエットしているケイティー・ギザー)が、何が正しいかって伝えようとするって内容の曲。本来は彼女が歌う計画なんてなかった。だって彼女がうまいなんて一言も言ってないからな! 俺の彼女がいかにいつもつづりを教えようとしたり、色々口出ししてくるかについて歌ってる。でも自分のことは自分が一番わかってるよ(俺はあいつより頭いいから)。ま、見る人が見れば解ると思うけど。
3回に亘ってお届けした全曲解説もここまで。ザ・ビューのユーモアと確かな実力が生み出した最高のアルバム『ウィッチ・ビッチ?』はこうして完成した!
なお、日本盤には、14曲の収録曲のほか、ボーナストラックとしてさらに3曲(“ダンディール”“ミスター・メン・ブック”“フォア・ユー”)が追加収録されている。