今年50歳を迎え、本名のウィリアム・パトリック・コーガン名義で『オギララ』をリリースしたばかりのビリー・コーガン。その突飛かつ独特な言動が話題になることも多いビリーだが、はたしてこれまでにどのような伝説を築いてきたのだろうか。
90年代前半にコートニー・ラヴと交際していた当時のエピソードから、つい最近の「変身人間」目撃談まで、数え切れないほど多くの型破りなエピソードの数々から厳選した5つを紹介したい。
The Smashing Pumpkins - Today
一緒にランチしようキャンペーンを企画
2009年、ビリー・コーガンはファンとのランチ企画を開催。ビリーとのランチの権利獲得はオークションにかけられ、その収益はソングライターの殿堂へのチャリティー目的で使用されると説明されていた。
この企画、「ランチ代はファン持ち」であったため非難の声も上がっていたとか。この非難に対しては後にビリー自身が反論の声明を出している。声明は当時の「Stereogum」の記事に転載されている。
ちなみに、この「Stereogum」の記事が執筆されている時点ではオークションの金額は6000ドル(約68万円)まで上がっていたようだ。
スピリチュアルなウェブサイトを開設
ビリー・コーガンはかつて、「Everything From Here To There」というスピリチュアルなウェブサイトを運営していたことがあった。
残念ながら現在はアクセスできないものの、「Pitchfork」によると、2009年に開設されたというサイトにはビリーやゲストのライターによる「宗教的なブログ記事」が掲載されていたという。
ビリー本人はこのサイトについて、以下のような説明をしていたようだ。
そしてビリーが最も重要視しているのは「思考・身体・魂の統一」で、その「思考・身体・魂の統一」について宗教に関係なくオープンに意見を交わす場を作るため、「Everything From Here To There」を立ち上げていたのだという。ここは他人の批判をしたり、何かを証明する場ではない。私たちは、この世には神が存在するという、その事実から出発している。そして私たちは、すべての事象の中には統合的な霊的存在があるという、その揺るぎない真実と共にあるのだ。
サイトの開設がアナウンスされた当時のFacebookの投稿には、ファンたちからの以下のようなコメントが付いている。
ーすべての宗教が同じ真理のもとにあるという精神的な基本概念を理解できていれば、先入観に囚われずに意見を交わすことができる。
ーオーケーそこまで。さようならビリー・コーガン。頭おかしいんじゃない?
ー思考・身体・魂の統一が何なのか理解できないなら黙ってて。私にはこれが、曼荼羅がウェブサイトに投稿した分析心理学みたいなものなんだって分かる。がんばってビリー!!!
ー素敵! 面白そうなサイト。ルーティンとして毎日読みたい
ー爆笑……
プロレス会社を立ち上げる
大のプロレス好きとして知られるビリー・コーガンだが、2011年にはそのプロレス好きが高じてインディー系のプロレス団体、レジスタンス・プロを設立。
現在はその運営から退いているものの、当時はレジスタンス・プロの選手らと共にシカゴの家具屋のCMに出演したり、プロレス番組「インパクト・レスリング」のテーマ曲“Roustabout”を書き下ろしたりと、スマッシング・パンプキンズとしての活動の傍ら精力的にプロレスに携わっていた。
ビリーは自身がプロレスでいう悪役的立場であると言い、以下のようなプロレス哲学を展開していたこともある。
プロレスにはね、長い間真面目にやっていると、自分が悪役としてどれだけ悪辣なことをやり尽くしてきたかってことをファンもみんな知っているから、やがてファンから見上げられるようになっていくっていう伝統があるんだよ。
僕にもちょっとそういうところがあって、いい意味でも悪い意味でも、僕の頭のおかしなところをみんなただ褒めてくれるようになってきてるんだ。ただ、みんなはそういう出来事のひとつひとつをきちんとした文脈で消化できるほど洗練されてないし、僕もわざわざそれを紐解いてみんなに語るつもりはないな。