8月25日から27日の3日間にわたって開催された「レディング&リーズ・フェスティバル」だが、数々のアーティストが出演した中でも話題を呼んでいたアクトを「NME」の記事を元にしながら紹介していく。
ミューズ
まずはリーズの初日とレディングの3日目のヘッドライナーを務めたミューズから。5月にリリースしたニュー・シングル“Dig Down”から始まったアクトでは、『ドローンズ』の“Psycho”、“Plug in Baby”、“Stockholm Syndrome”などが次々と披露され、観客のボルテージはうなぎ登りに。
その一方で“Showbiz”や“Yes, Please”などレアな楽曲も合間に披露されると同時に、“Supermassive Black Hole”では会場全体がファンク・グルーヴに包まれ、“Time Is Running Out”では会場の観客全体がシンガロングを見せたという。
終盤の“Madness”の演奏前には、マシュー・ベラミーが「ドラムにはストックポート出身のドミニク・ハワード、ベースにはロザラム出身のクリス・ウォルステンホルムがついてるから」とメンバーを紹介しつつ、歓声を上げる観客に向かって「そうだよ、俺たちも北の人間だよ! 」コメントした。
セットリストは“Take a Bow”で一旦終了した後、アンコールで“Uprising”、そしてラストの“Knights of Cydonia”では演奏中に花火も打ち上げられたという。
なお、8月27日のレディングではアンコールに元AC/DCのブライアン・ジョンソンが登場。先のAC/DCのツアーでは聴覚障害のためアクセル・ローズにボーカルを任せていたブライアンだが、この日はマットの「この人が戻ってきたよ!」という呼びかけと同時にAC/DCの"Back in Black”を歌い上げた。
また、「NME」によるとこの日は"Hysteria”でレッド・ツェッペリンの"Heartbreaker”、"Stockholm Syndrome”でレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの“Township Rebellion”、“Showbiz”でニルヴァーナの“Breed”の触りをそれぞれ披露したようだ。
クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ
8月25日、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジがセカンド・ステージに登場。クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの出演はシークレット・アクトとしてのもので、バンドの出演は当日の朝まで明かされていなかったのだという。
この日8月25日にニュー・アルバム『ヴィランズ』をリリースしたバンドは、新曲も交えつつ昼にリーズ、夜にレディングでパフォーマンスを披露した。
レディングで最後に演奏された“Little Sister”の前には、ジョシュ・オムが「じゃあ、今夜帰る前に最後に言っておくけど、ありがとう、ほんとにファッキンありがとう。レディング愛してるよ、これまでもずっと愛してきたから」との観客へのコメントが送られたという。
バスティル
新作を制作中だというバスティルはメイン・ステージに登場し、演奏中にはトランプ大統領やメイ首相に言及していたことも話題を呼んだ。
レディングでは初日、リーズでは2日目の出演となったが、リーズでの出演ではダン・スミスが観客に向けて「このバンドのメンバーの大半はリーズで大学を出たんだよ」と語りかけ、「ここがファッキン大好きだ」と、青春を過ごした場所への思い入れを垣間見せた。
オープナーは“Send Them Off!”で、その後は“Laura Palmer”などを披露。4曲目の“Flaws”ではステージ前のピットまで降り、観客と握手を交わす一幕もあった。
政治家の無神経さを歌う“The Currents”の前には「この曲はアメリカの、図体の大きい、肌がなぜかオレンジ色の赤ちゃんとか幼児みたいなあの人に捧げるよ」と言い放ってから「でも、それじゃあ赤ちゃんと幼児への冒瀆になっちゃうな」と発言しつつ演奏に入ったという。
終盤の“Fake It”のVJでは、メイ首相のそっくりさんが首相のキャッチフレーズである「力強さと安定」というプラカードを持って半狂乱になっている姿が映し出されるなど、バスティルらしいアクトとなったようだ。
「レディング&リーズ・フェスティバル」にはこの他にもリアム・ギャラガーやエミネム、カサビアンやグラス・アニマルズも出演、様々なエピソードを残していった。詳しくは以下の記事で紹介している。