ミューズ、新作『ドローンズ』についてバンドとしての原点回帰作だと語る
2015.05.23 14:30
6月10日(水)に新作『ドローンズ』をリリースするミューズは新作のテーマなどについて語っている。NMEとの取材にドム・ハワードは次のように語っている。
「ぼくたちの目からみるとこれはぼくたちにとっての、原点回帰アルバムなんだ。出来上がった音は確かに相当に何層にも音が重ねてあるし、音圧もすごいけど、作業の始め方そのものがぼくたちの通常のやり方とはかなり違ってたんだよ」
「3人一緒に部屋に籠ってお互いでアイコンタクトをとりながら演奏するってことをまたやってみたんだよ。『ザ・セカンド・ロウ~熱力学第二法則』では自分たちでもプロデュースしていたこともあって、コントロール・ルームであまりにも長く一緒に過ごしてて、なんだかバンドとしての自分たちのことを忘れちゃったところがあったんだよね」
「それで『ドローンズ』では普段やらない冒険をやってみたかったんだよ。おかげですごく多様性に満ちた内容になってて、つまり、ぼくたちがすごく実験的になってて、ちょっと頭もイカレた状態になっている、そんな音になってるんだよ」
アルバムのタイトル曲では霊歌のようなコーラスが登場し、そこでは「ぼくの母……ぼくの父、ぼくの姉妹、ぼくの兄弟……みんなドローンに殺された。なにか感じるかい? きみの心は死んでいるのかい? ドローンを使えば自宅から安全に殺戮を行えます。アーメン」といった内容のことが歌われているというが、この内容について訊かれてマット・ベラミーは次のように答えている。
「被害者を弔う歌なんだよ。この作品は名もなき、忘れ去られた人たちによるこの世のものならぬコーラスで締め括られていくんだよ。彼らに正義は決してもたらされることはなく、ロボットに殺害されたまま終わっていくんだ。ここに人道というものが抱える本質的な悲劇が晒されていくんだよ」
なお、マットは先頃この新作『ドローンズ』について自分たちの最高傑作だとも語っていて、「こういうコメントはここしばらくは言えなかったものだと思うよ」とも認めている。
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