ホフディラン@SHIBUYA-AX

2011年7月3日(日)でデビュー15周年を迎えたホフディランが、これを記念した一夜限りのスペシャル・ライブ『15年の日曜日』をSHIBUYA-AXにて無事行った。「無事」というのは、ワタナベイビーが5月末に副鼻腔炎のため入院し、手術を行ったということがあったから。ワタナベイビー復帰公演とも言える今夜のライブは、会場の爆笑を誘ったベイビーの入院エピソード満載のMCをはじめ、久々に演奏される曲が用意されていたり、企画や演出が盛りだくさんだったり、お祭りライブのよう。会場は15周年を祝うオーディエンスの温かいスマイルに包まれ、最高にピースフルな空間だった。会場暗転とともにSEのガーシュイン“ラプソディー・イン・ブルー”が流れる厳かな雰囲気の中、メンバー登場。本日のサポートメンバーはバックバンドのBEST3に加え、カッキー(tp)、タッキー(sax)、真城めぐみ(Cho)の6人。そして、本日は音源を忠実に再現するという目的もあったそうで、それぞれがいろいろな楽器を兼任しながらのスペシャル・バージョンだ。ライブは賑やかに“STAND”でスタートし、1曲目から雄飛の鮮やかなピアノソロが披露され、会場のテンションもぐんぐん上昇していく。「入院前と入院後では人格が違いますからね」と会場の笑いをとっていたベイビーだが、歌声はいつもどおりで調子も良さそうだ。今日はステージ中央にホフディラン初の試みというちょっとしたせり出しが設置されていたのだが、「さっきギターソロで行ったけど、もう2小節くらいで照れくさい」(ベイビー)、「怖くて踏み込めない!」(雄飛)と2人とも慣れない様子。しかし、久々に披露されたロックンロール・ナンバー“JAILHOUSE
ROCK”で勢いよくせり出し部分に踏み込み、オーディエンスを盛り上げる雄飛。テンション上がってペットボトルの水を会場にまき散らし、雄飛自身も水浸しになりながら「あと3回はかけますから」と意気盛んだ。そんな様子から一転、雄飛が穏やかな歌声を聞かせてくれた“GOOD!”から続けざまにプレイされた“呼吸をしよう”、淡く切なく響いた“恋はいつも幻のように”の流れでフロアは和やかで優しい雰囲気に包まれる。ここで、またもベイビーの入院エピソードが飛び出す。見回りに来た看護師さんに「(小児病棟で)あなたたちの曲が『おかあさんといっしょ』でやっているんだけど、その時だけ子供たちがみんな静かになるのよ」と言われたのだとか。その「おかあさんといっしょ」の4月のうたとして制作された“えがおでいこう”をフルバンド・バージョンで披露。短い曲ながらも弾むリズムに合わせて「ヘイ!ヘイ!」の掛け声でフロアを大いに盛り上げた後は、いよいよスペシャル・ゲストの登場だ。“遠距離恋愛は続く”の途中でステージに現れたのは浴衣姿のレイザーラモンRG!
贅沢にも生バンドの演奏に合わせて、RGのホフディランあるあるが飛び出した。「♪ホフディランあるあるを言いたい!…(延々と続く)…ホフディランは活動休止しがち!
ホフディランはソロ活動しがち!」と会場を大爆笑の渦に誘うと歌い足りないRGは、ワタナベイビーあるあるを“キミのカオ”に乗せて、小宮山雄飛あるあるを“欲望”に乗せてそれぞれ披露。抜群の歌唱力で笑いを生んだRGだが、この後、会場からのお決まりの「帰れ!」コールでステージを後にしたのだった。そして、いよいよ後半戦に突入。15周年を記念して先日放送されたUstreamの番組内にて視聴者から歌詞を募集して即興で作ったという新曲“ホフ&ピース”、蒸し暑い夏に涼やかな風を運ぶような切なさが響く“祭囃子”、雄飛の「本物を歌わせてください」と言って熱っぽく歌い上げた本家本元の“欲望”で、フロアは穏やかに揺れる。さらには、デビュー曲“スマイル”を演奏したのだが、当時2人がインストアライブなどキャンペーンで回った際の編成でプレイ。2人は学ランに着替え、ベイビーはミニギター、雄飛はミニシンセ、そして二人の間にリズムボックスを設置し、ステージのせり出し部分でチープでミニマルだけど、懐かしいステージを繰り広げていく。その姿にオーディエンスは終始釘づけだった。続けて、毎年7月3日のライブではおなじみと言ってもよいギタリストの森くんを迎えての“HEY!お嬢さん”、《お部屋の電気を消したり》という歌詞の下りで照明がすべて落とされ、懐中電灯の光の中で「これは節電です。停電ではありません。単に『全員集合』のパロディをやりたかっただけです!」(雄飛)と時事ネタを盛り込んだ“LOW
POWER”などアッパーに駆け抜け、15周年のお祭りに相応しい見どころ満載すぎるステージはあっという間にラストを迎えてしまった。夏頃にはアルバムのレコーディングに入り、年内にはそのアルバムをリリースすると堂々宣言した後、会場が笑顔と手拍子に包まれた“ニューピース”でラストを飾った。アンコールもその勢いが留まることはなかった。ホーン隊を中心にダイナミックなバンド・アンサンブルが弾ける“フリースタイラー”や、BANK$などでも活躍するコーラスのUMUを迎え、ムシロ(UMU+真城)として熱いハーモニーを響かせた“サガラミドリさん”などがプレイされ、祝祭ムードが常にピークに達しているような特別感に満ちた2時間半だった。来年16周年の7月3日は火曜日。ニュー・アルバムもリリースされることだし、中途半端な数字&曜日だけど、これだけファンを楽しませてくれるホフディランだから、何かしら期待せずにはいられない。(阿部英理子)1.STAND
2.ゆで卵
3.キミのカオ
4.JAILHOUSE ROCK
5.GOOD!
6.呼吸をしよう
7.恋はいつも幻のように
8.えがおでいこう
9.MY THING
10.遠距離恋愛は続く
11.ホフ&ピース
12.祭囃子
13.欲望
14.スマイル
15.一緒に暮らそう
16.HEY!お嬢さん
17.SUPER DRY
18.LOW POWER
19.HAPPY
20.ニューピースアンコール1
1.フリースタイラー
2.こんな僕ですが
3.HIGHWAY98アンコール2
1.サガラミドリさん
2.今そこにある未来
3.ホフディランのテーマ
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