【インタビュー】「常識から逸脱した狂気で人を感動させられるロックスターになりたい」──Cloudy、「感動」をロックの爆発力へ変えた大傑作『できるだけ感動の方へ』誕生!

【インタビュー】「常識から逸脱した狂気で人を感動させられるロックスターになりたい」──Cloudy、「感動」をロックの爆発力へ変えた大傑作『できるだけ感動の方へ』誕生!

【インタビュー】「常識から逸脱した狂気で人を感動させられるロックスターになりたい」──Cloudy、「感動」をロックの爆発力へ変えた大傑作『できるだけ感動の方へ』誕生!

いつか僕も“小さな恋のうた”みたいな全国の10代の若者たちが初めてバンドでやるような名曲を作りたい

──CD限定曲の“これまでのこと”は、小柴くんのこれまでの音楽人生すべてを描いた自叙伝的な曲ですが、いつ頃書いた曲だったんですか?結構前に書いた曲で、メンバーにデモを聴かせたのは1年前くらい、初めてツアーを回っている時だったと思います。少しずつ僕らに興味を持ってくれる人が増えてきて、初めて行く場所でもちゃんとお客さんが来てくれる状況になった中で、お客さんへの信頼が芽生えたし、お客さんのことが本当に好きになって。その人たちになら──全曲本心で書いてますけど──さらにコアの部分まで聴いてもらってもいいかなって、心を許して作った曲です。だから、CD限定曲という位置づけがマッチしているなと。この時代にわざわざお金を払って盤を買ってくださる方は、間違いなくCloudyを好きでいてくれている人だと思うので、それだけ真摯に思ってくれるみなさんになら、僕の根幹をなんの装飾もなく聴いていただいていいかなって。──《初めてのステージは/高校の文化祭》《あの感動を越えたくて/僕はまだバンドをやってるよ》という歌詞がありますけど、小柴くんにとって初ライブが自分の感動の原点だったんですね。Cloudyをやってきて、最高のライブを何本もしてきましたけど、いちばん鮮明に思い出せるのが人生初ステージなんですよ。リスナーとしての原体験が中学1年生のTHE BLUE HEARTSで、プレイヤーとしての原点が高校3年生の文化祭なんです。あの日は未だに超えられていなくて──超えてしまうのが怖いくらい僕にとって大切な思い出です。歌詞に《小さな恋のうた》って入れちゃってますけど、JAPAN JAMでMONGOL800さんと同じ日に出演させていただいて、キヨサクさんにご挨拶させていただいた時にそれを伝えさせてもらいました。本当に夢のような瞬間でしたね。僕らの出番が終わってすぐモンパチのステージが始まったのでダッシュで向かって、“小さな恋のうた”をギリギリ聴けたんですけど、走って汗だくになりながら《夢ならば覚めないで》が聞こえてきて、走馬灯みたいに初ライブの日の匂いも風景も思い出して。ああ、あの日、この曲からバンドを始めたんだよなと思いました。いつか僕も“小さな恋のうた”みたいな全国の10代の若者たちが初めてバンドでやるような名曲を作りたいというのが、永遠のテーマです。──Cloudyのライブは毎回その日にしかない感動を与えてくれるもので、僕にとっても印象的なライブがたくさんあるんですけど、それでも初ライブが特に大切な思い出として強く記憶に残っているのはどうして?たぶん人生で初めて自分の足で歩いた瞬間だったんですよね。普通の学生生活を送ってきた人生の中で、初めて大きなイレギュラーが起きたというか、普通の文脈から初めて足を踏み外したような感覚があって。メンバーを集めるのも、体育の授業中に座ってる時に「俺バンドやりたいんだけどさ、どう?」って声をかけて、「ああ、いいじゃん、やろうよ」って言ってもらって。全部自分の足で、4人だけで歩いてる感じがすごく楽しかったんですよね。──この曲がすごいのは、小柴くんの記憶が精緻に描き切られているパーソナルな曲なのに、だからこそ聴き手の「これまでのこと」や、感動の原点をも呼び起こしてくる力があるというところで。リスナーやライブのお客さんが増えている今、自分の日々の感動を綴った曲が誰かの感動に繋がっていることについてはどう考えていますか?毎回未だに新鮮な気持ちになるんですけど、僕としては僕のやりたいことをやっているだけなのに、聴いてくれるお客さんがいて、「ありがとうございます」って言われるのが不思議な感覚なんですよね。たとえば、お腹が空いてごはんを食べて、「ありがとう」って言われることはないじゃないですか。曲を作りたくて作って、歌いたくて歌ったら、「ありがとうございます」って言われる。お手紙をいただくことも多いんですけど、真剣な思いを書いてくれていて。ずっと夢の中を生きているような感覚ですし、ライブは幸せな空間だなと思いますね。
【インタビュー】「常識から逸脱した狂気で人を感動させられるロックスターになりたい」──Cloudy、「感動」をロックの爆発力へ変えた大傑作『できるだけ感動の方へ』誕生!

損得じゃない、親が子どもに与える愛情みたいな無償さを感じるんですよね、バンドとリスナーの関係性に

──ライブはまさに感動の循環が生まれる場所でもありますよね。自分の感動を歌に乗せてリアルタイムに届けたら、その場でお客さんが感動してリアクションが生まれるという。そうですね。“無責任な肯定を”では《性食眠では無い以上/ロックが真の意味での必需品に/なることなんて無いのさ》と言ってるんですけど、《性食眠では無い》から生き物としては必要のないことなのに、時間とお金をかけて来てくれて、全力になってくれる人がいて。でも、《真の意味での必需品に/なることなんて無い》、その無意味さが僕はすごく尊いなと思いますね。意味のあることには、ちゃんと理由があっちゃうから。僕は無償なものに感動を覚えるんですけど、ライブは無償の愛に近いなと思っていて。損得じゃない、親が子どもに与える愛情みたいな無償さを感じるんですよね、バンドとリスナーの関係性に。ただ音楽を鳴らす/聴くだけの関係なのに、こんなにも近くにいられるから。──そう感じるようになったことで、自分のすべてを綴った“これまでのこと”を歌おうと思えるような信頼関係が生まれたんですよね。それによって、ライブのあり方も変わってきていますか?ライブのあり方も転換期を迎えていて、初期の頃はもっと自分よがりだった感覚なんですよ。でも、音楽家になりたいと思い始めたことにも直結しているんですけど、「ここでこういう繋ぎがあったら、自分がお客さんだったら沸くな」「ここでこういう言葉がほしいな」みたいなことをちゃんと考えるようになったんです。ここ1年くらいで、ありがたいことにすごくたくさんの方のライブを観させてもらって、あの繋ぎがよかった、この歌い方がよかったみたいなインプットの機会がすごくあって。曲作りに対してもライブに対しても、時間をかけて考えるようになりました。お客さんはお金と時間を使って来てくれているわけなので、それに見合うどころか上回るようなライブを提供するのが僕らの使命だと思ってますし。──話を聞いていて、小柴くんはそうやって常にメタ視点を持って自分の現状を捉えながらも理性を超えた人間の本性が出てくる感動を追い求めていて、その抗いのようなものがそのままCloudyの楽曲の魅力に繋がっていると思いましたね。確かに自分に対しても、世の中に対しても、常にメタ的な視点を持った冷静な自分がいますね。で、本当にいいライブをした時だけは、表の自分と、その裏にいる自分がガッとひとつになれる瞬間があるんですよ。それができるのが今の僕の中では音楽しかないので、音楽でそれを追い求めてます。──ライブでいうと、去年RO JACK優勝アーティストとしてオープニングアクトで出演したROCK IN JAPANに、今年は一アーティストとして出演が決まっていて。大きなインプットの場というか、新たな刺激を得る機会にもなりそうですよね。大きいステージって絶対に何かの影響を与えてくれるんですよ。COUNTDOWN JAPANに出た時も、この間のJAPAN JAMに出た時もそうなんですけど、自分の中で明らかにボーカリストとして変わったという自負があって──何が変わったかを言語化するのは難しいんですけど──今度のROCK IN JAPANもそうなると思います。最近はボーカリストとしてもバンドとしても地に足がついて、ライブを一発観てもらえれば心を掴めるという自信があって。──そういう自信や手応えを曲作りやライブを通して得ている今、Cloudyはどんなバンドになっていきたいですか?「Cloudyがきっかけで初めてライブハウスに行きました」というお客さんがいるのが、バンドの入口になれたということで、僕はすごく嬉しいんですよね。だから、信念を持ちつつも、ひとつの界隈を沸かせるバンドではなく、ちゃんと大衆に打って出るバンドをやりたいです。何回も言いますけど、いい音楽をやりたい。そのかたちがバンドだっただけで、ロックだとかバンドだとかいうよりも、今は素晴らしい音楽を作りたい、素晴らしいライブをやりたい。ロック好きだけじゃなくて、普段ロックを聴かない人も掴みたいと思ってます。THE BLUE HEARTSをすごく尊敬しているのは、ちゃんと大衆に打って出てくれたからなんですよね。THE BLUE HEARTSも、下北沢の一界隈にい続けるという選択肢もあったと思うんです。でも、苦しいこともあったでしょうけど、大衆に打って出てくれたから解散したあとに生まれた少年にも届いたわけで、僕も逃げずにちゃんと大衆に打って出たいと思ってますし、その自信が今、芽生えています。
【インタビュー】「常識から逸脱した狂気で人を感動させられるロックスターになりたい」──Cloudy、「感動」をロックの爆発力へ変えた大傑作『できるだけ感動の方へ』誕生!
ヘア&メイク=栗間夏美このインタビューの完全版は、発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』9月号に掲載!
【JAPAN最新号】Cloudy、「感動」をロックの爆発力へ変えた大傑作『できるだけ感動の方へ』誕生──8Pロングインタビュー
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