




『デイ&エイジ』(2008)
UICL-1085
1. Losing Touch
2. Human
3. Spaceman
4. Joy Ride
5. A Dustland Fairytale
6. This Is Your Life
7. I Can't Stay
8. Neon Tiger
9. The World We Live In
10. Goodnight, Travel Well
11. A Crippling Blow
12. Forget About What I Said
そして2008年にリリースされたサード・アルバムが『デイ&エイジ』だ。スチュワート・プライスをプロデューサーに迎えて制作されたこのアルバムは、『ホット・ファス』のポップネスと『サムズ・タウン』のスケールを融合させ、「2000年代最高のスタジアム・バンド=ザ・キラーズ」の正解に焦点を絞りきった作品となった。ブランドンは『デイ&エイジ』ツアーの最中に「レッド・ツェッペリンとニルヴァーナを王座から引きずり下ろしたい」と発言して物議を醸したが、“Human”、“Spaceman”といったその後のライヴで大定番となるキラー・アンセムを生んだ『デイ&エイジ』は、まさにそんな普遍性の獲得を最大動機としていた当時のキラーズだからこそ作り得た究極のポップ・アルバムだったと言っていい。『ダイレクト・ヒッツ』には、“Human”、“Spaceman”に加え、“A Dustland Fairytale”の3曲が本作から収録されている。
MOVIE
Human
Spaceman
A Dustland Fairytale
MOVIE
Human
Spaceman
A Dustland Fairytale



『バトル・ボーン』(2012)
UICL-1119
1. Flesh and Bone
2. Runaways
3. The Way It Was
4. Here with Me
5. A Matter of Time
6. Deadlines and Commitments
7. Miss Atomic Bomb
8. The Rising Tide
9. Heart of a Girl
10. From Here on Out
11. Be Still
12. Battle Born
13. Carry Me Home
14. Flesh And Bone (Jacques Lu Cont Remix)
15. Prize Fighter
16. Be Still (Alternate Version)
17. Runaways (Michel Remix)
しかし、2000年代最高のスタジアム・バンドに上り詰めた彼らのプレッシャーは計り知れないものがあったはずで、キラーズはその後4年に亙るブランクを経験することになった。その間にはブランドンがソロ活動をスタートさせ、解散が噂されたこともあった。後に彼らは『デイ&エイジ』後の4年間が本当にヘヴィな歳月であったことを述懐している。2012年にリリースされたキラーズの現時点での最新作『バトル・ボーン』は、これまでの作品中で最も時間がかかった難産なアルバムだという。時間がかかった理由は、このアルバムが「キラーズとは何か」を彼ら自身が見つめ直し、再定義する禊の作品でもあったからだ。ひたすら上昇・拡大を続けてきた2000年代のキラーズが、デビュー10年を目前に控えて改めて自らの足元を見確かめたアルバム。ブランドンは本作について「集大成」と形容していたが、まさに『バトル・ボーン』には『ホット・ファス』の要素も、『サムズ・タウン』の要素も、そして『デイ&エイジ』の要素も入っている。このアルバムを作った後に「ピリオド」としてのベスト盤、『ダイレクト・ヒッツ』をリリースするという流れは本当に理にかなっていると思う。なお、本作からは唯一シングルとしてリリースされなかった“The Way It Was”が『ダイレクト・ヒッツ』に収録されている。今年10月の来日公演でアンセミックにこの曲が鳴り響いたのを御記憶の方も多いと思う。
MOVIE
Runaways
Miss Atomic Bomb
The Way It Was
MOVIE
Runaways
Miss Atomic Bomb
The Way It Was