静かなる名曲革命――"ロマンスがありあまる"を語る
最新シングル『ロマンスがありあまる』はゲスの極み乙女。の新たなスタンダードだ。メロディもアレンジもシンプル。だからこそ「憂い」が際立ち、楽曲を美しく彩っている。「これがゲスの極み乙女。だ」と本人たちも言うこの楽曲だが、なぜこのタイミングでバンドを代表する曲が作られたのか。その理由を紐解くインタヴューがこれだ。『ROCKIN'ON JAPAN』7月号の発売に先駆けて、メンバーの発言を抜粋してお届けする。
俺が"猟奇(的なキスを私にして)"を作って「こういう感じで行こう」って言った時に、変わるんだなっていう空気になったと思う。俺は3人にずっと言ってたんですよ。「ラップはもうやめる」「もうそういう次元じゃない」みたいな。課長も仕事をやめたし、ちゃんと広がる音楽をやろう、みたいな(川谷絵音/Vo・G)
流れに合うように自分を「こうしなきゃ!」みたいなのがない。それは川谷を信頼してるのもあると思うんです。これまでとまったく違うような曲だとしても、最終的にかっこよくなると思ってて。そういうのもあるのかな(休日課長/B)
"ドレスを脱げ"の時は、普通にいい曲を作ろうと思ってはいるんですけど、インタヴューでは「全力でふざけてます」って言ってた(笑)。それが自然と4人の中で取れた時に残ったことは、いい曲を作るっていうことだったんで。そこはほんとに信頼してる(ほな・いこか/Dr)
歌詞とメロディがいいから、余計なことはしなくても、十分完成してると思って。だからシンプルなほうがいいって思ってました。でもそれは俗に言うシンプルではないけど(ちゃんMARI/Key)
今わかりやすく難しくするのって、ダサいと思うんですね。"猟奇"もシンプルだし、「面白くなくなったよ」みたいな評価が出てくるのはわかってたけど、もともとシンプルにすることに抵抗がない人間なんで、俺ら。今回の曲に関しては、できた時に「あ、シンプルだね。やばいね!」みたいなことはまったくなくて、「いいね!」だけだった(川谷)
みんながそう思ってくれているのかわからないですけど(笑)、僕は自分でサビのメロディにベースを添わせたって思った瞬間があった。それは曲があったからああなったんだなっていう。って、別にそんなアピールしたいわけじゃないですけど(笑)(課長)
ぐっときたフレーズ然り、歌詞もそうなんですけど、自分が感じたままでいきたいなと思った。結構わたし、ガチャガチャドラマーなんですけど、ガチャガチャしたくないというか(笑)。この楽曲があって、じゃあそれに何が一番いいかなって考えた時に「これだった」っていう作り方というか。一番いい形っていうものがシンプルな形になったのかな(いこか)
ドラムが決まって、ベースが決まって、歌がこうだったら「ここしかないでしょ!」って感じで弾いてるのは結構大きいと思います。全部歌に添わせたような感じです(ちゃんMARI)
続きは2015年5月30日(土)発売のロッキング・オン・ジャパン 7月号で!
- ROCKIN’ON JAPAN 2015年7月号
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