支えたくなってしまう肉食系女子

KE$HA『ウォーリア』
2013年01月30日発売
ALBUM
KE$HA ウォーリア
一点の曇りも無い、自己のキャラクター化。ケシャの表現とはそれに尽きるし、前作の『アニマル』、EP『カニバル』と来て今回もザックリとした一語のアルバム・タイトルに攻撃的なまでの積極性と変身願望が反映されている。ここから少しでもブレてしまうとケシャは成立しなくなってしまうし、ボロボロと崩れ落ちてしまいそうなところが泣ける。パーティ・ハードな享楽性と一夜の恋のときめきをEDM文法と強靭な作曲のフックで綴り、弱みに成り得る物語の一切を排した作風は今回も一貫している。本来なら決して上手くもないはずの歌を、目一杯輝かせるための取捨選択が見事だ。
 
イギー・ポップとデュエットするロックな“ダーティ・ラヴ”と、直後に続く美しいバラード“ワンダーランド”が作品の流れに大きな抑揚をもたらしている。ケシャのパンクな自己キャラクター化は御大をも動かし、「クールだな、ハハ!」とまで言わしめる。また、フレーミング・リップスがプロデュースし、ベン・フォールズがストリングス・アレンジを手掛けた“パスト・ライヴス”も珠玉の一品。おっさん達が挙って支持する感じ、分かる。 (小池宏和)
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